「これからはおまえが森の守護者だ、ポポ」

証が幼子の胸に揺れる。
零れ落ちる涙が私の心を縫いとめようとする。
けれど、証はその子の涙よりもずっとずっと重い。

許してほしい、おまえに証を継がせることを。
森を、世界を、愛するものを守るために、哀しみをおまえに継がせることを。

「ポポ、森の声を聞くんだ。そうすれば、守護者の証がおまえを導くだろう」

風の声、水の声、森の声、命の流れ。
全てが東へと、輝きの森へと消えてゆく。
私には森を守る力が無い。
おまえに託すことしかできない。
許してほしい。

輝きの森で、おまえを待っているよ。ポポ。
それまで、私の全てを賭けて、おまえを守る。




05.守護者



ポポの父さん、いつも守ってる。

2006.03.25


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