轟音を響かせて戻ってくるスカイグラスパー1号。
「フラガ少佐ぁ!2号機はどうなってんですかぁ!?」
「その場で修理なんて芸当はムリだったんで、ストライクが引っ張ってくる」
若い整備士たちに1号機の洗浄と燃料の補給を任せて、カタパルト下まで覗きに行く。
見ると海面に出たストライクの頭部と、ワイヤーで引っ張られてくる2号機。
「あちゃー、こりゃヤバい。おーいっ!クレーンの用意しろー!」
同じくストライクの整備を任せておいて、引き上げた2号機を検分。
「…ごめん、また壊してしまった」
コクピットから降りたカガリが真っ先に謝ってくる。
大きく息を吐いて。
「ナビゲーションモジュールと推進部もヤラれてんなぁ。翼も変形してるし…」
コクピットのシールドに触れてさすってやる。
「お嬢ちゃん、よーく怪我も無く帰ってこれたな。コイツに感謝しろよ」
「え?」
「整備士ってのはただ飛ばすだけの仕事じゃねえんだ。パイロットに帰ってきて貰わなくっちゃ意味が無い」
言いながらあちこちにワイヤーロープを引っ掛けて、傷つけないように格納庫の奥へ引っ張る。
「パイロットは機体を自分の物みたいに言うが、オレにしてみりゃオレのモンだ。どれもカワイイしな。機械オタクと言いたきゃ言えよ」
「うん…ほんとに悪かった。ええと…整備、手伝おうか?」
「おう!アタリマエだ!できることはやってくれ。まずは潮の洗浄!」
カガリが一瞬うえーっという表情になるのを見逃さなかった。
「面倒くさいとか思っただろう!こらっ手伝えよ、お嬢ちゃん!!」
オレの名前はコジロー・マードック。
地球連邦軍第8艦隊、強襲機動特装艦アークエンジェル所属MS・MA整備担当、曹長。
こう見えても31歳だ。
木村拓哉と同じ31歳だ!!どーだ!まいったか!!(笑)
2003/03/23 UP
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