「 ユ メ ノ カ ケ ラ 」












ある日のこと

私はグランディアエクストリームのストーリーテーマをずっと考えていました



目の前に 音のカケラが山のように積まれています
きっと この中に答えがあるんだろうなぁ
でもどれが答えなんだかサッパリわかんないのです

「なんだ、まだわかんねぇのかよ?」

あれ エヴァンだ
ねえ 教えてよ

「カンタンなんだぜ」


一つ 手にとって振る
よく通る管楽器の音がする

それが 答えなの?

「そんなわけないだろ おれひとりでは答えられないさ」


「そうそう ボーヤだけじゃ無理ね」
「ぼくも手伝うね」
「私もオマエに協力してやろう」
「あーアタシの音が無い〜無いよぅ」
「ここにあるぞ うむ わしのはコレか」
「オレ様のカケラは…と あったあった」
「…このカケラがあたしのモノか」


わぁ みんながいる
でもまだカケラ たくさん余ってるよ?

と思ったら
軍人さんたちがやってきた
ロッカの村の人たちがやってきた
エスカーレの人たちも…
みんなみんな
手に一つずつ 音のカケラを持ってる

あれ?
一つ残ってるよ

「それはアンタの分だ」

え?
そうなの?

手にとって振ってみると 優しげなヴァイオリンの音がする
いいのかな 私がやっても?

「いいのいいの ゲーム最後までやったんだろ?」

うん やった
そうか みんなやってもいいんだ これ



エヴァンの手が上がる
おしゃべりの声が消える






みんなが一斉に音のカケラを振り始める
力強い音楽が響き渡る

Theme of XTREME

そっか
みんなで奏でる音楽だ



これが、答え
…なのかな?































誰もいなくなっちゃった

最後に残ったのは 私の手の中にある音のカケラ
もう一度 揺すってみる

あれ?
また違う音がする

Rein・car・nation のヴォーカルパートのヴァイオリンだ

思うんだけど

クァン・リーの鳴らない音のカケラの欠けた部分ね
あれは 最初は混沌の回廊の地下100階には無かったと思うの

欠けた部分を探そうとしたエヴァンの通り抜けてきた冒険の中で
あの やたら楽しい戦闘の中で
村でみんなとたくさん話してゆく中で
少しずつ何かが結晶になって
地下100階に降り積もったんじゃないかな?

クァン・リーの欠けた心のカケラを埋めたものは



やっぱりやめた
言葉にするのはもったいないや

言葉にしなくったって もうみんなわかってる
クァン・リーもわかってる

さあ
私もそろそろ夢から覚めてエヴァンたちを追いかけよう!



終わりを見つけたと思ったら
それは始まりだったんだ


Rein・car・nation




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