Kitchen Panic!


 序夜、宴の始まり

「すいませ〜ん。今日のお料理、私が作ったんですけどぉ〜」
 そう言ってウェンディちゃんが皿をテーブルに並べてゆく。
 が!皿の上には『食べられるモノ』がのっているというカンジではない。
「な…なんでウェンディちゃんが料理したんだよ?(つーかコレ食えるの?)」
「シェフが風邪引いて寝込んだって聞いてたけど…まさか(アタシはパスしたいわ…)」
「ウェイトレスが作るとは思わなかったな…(だが…騎士として食料をムダにすることは…)」
 若干一名。目がキラキラと輝いている者を除いて、その場の全員が食堂の入り口で凍りついている。
「…緊急会議だ」

「てめぇらっ!ウェンディさんの料理が食えねえってのか!?」
「ブランドル…いいぞ、全部食べても」
「明日からどうするの〜?食料危機は深刻そうだよ」
 ミャムがシェフの具合を聞いてきて、青ざめた顔でそう伝える。
「道具屋の奥さんに頼んでみようか?」
「イヤ、だめだ!!あちらのご家族にご迷惑をおかけするわけにはっ!」
「じゃあ、あんたが作るっての?」
 カーマインの言葉に、ジェイドがうっと声を飲む。
「では…しばらくの間、みなが交代で食事を作るというのはどうだろうか?」
 ウルクの提案に、ひと時の静寂。
 沈黙を破ったのは、リーダーだった。
「…それも、面白いかもしんねーなぁ。やってみるか?」



 1夜、食卓の騎士

 一番クジを引いたのはジェイド。
 朝から食堂の厨房に閉じこもり、アルカダの料理書に目を落としつつ彼はがんばった。
 食堂付近には美味しそうな匂いが漂っている。
 だが、夕刻を過ぎてもジェイドは厨房から出てこない。
「ゴルァ!イイカゲンにメシを食わせやがれっ!」
 あまりに長いおあずけを食らった犬状態に、真っ先にキレるブランドル。
「ややっ!?熱中しすぎて時が経つのを忘れてしまった。申し訳ない、今すぐ食事を始めよう!」
 やけに機嫌のいいジェイドが皆をテーブルに案内する。
 まずはランチョンマットを敷いて、フォークとナイフとスプーンを並べる。
 テーブルの中央にはアルカダブレッドが10斤ほど、食べやすい大きさに切られている。しかもホカホカに暖かい。
 …結構期待できそうじゃん。
 安堵のため息の中、ジェイドが皆の前にスープを置いてゆく。
 これまたタマラン美味しそうな匂い。
 全員にスープが行き渡ったところで、エヴァンがスプーンを握り締めて。
「いただきます」
 ずずー。
「美味しい!」「やるじゃねーか長耳!」「すばらしいな」「うむ」「すごいよジェイド!」「さすがは騎士ね!」
 次々上がる賞賛の声に、胸をそらすジェイド。
「この私が本気を出せば料理などどうということはない!」
 そして高笑い。
 絶品スープを予想通り一番に飲み干したブランドルが笑い続けるジェイドに問う。
「次は何が出てくるんだ?」
「次?…いや、おかわりか?」
「へ?…じゃあ、おかわり…」
 皆も次々とおかわりをして。
 おそるおそるエヴァンが聞く。
「まさかと思うんだけどさ、ジェイド…。スープだけ、なんてコトはねぇよなぁ?」
 ざぁ〜っとジェイドの顔色が青ざめる。
 ざぁ〜っとみんなの顔色も青ざめる。
「…何しろ食事を作るなどというのは初めてのことでな。時間が無くて、スープしか作れなかったのだ」
 今度は開き直って高笑いのジェイド。
 殺気立つ食堂…。

 それでも、スープのおかわりだけはふんだんにあったのと、だしとりに使った材料が肉やら野菜やら高級食材テンコモリだったので、不満の残るモノたちはガラまで食べた。
 美味しいことは美味しかったが、やけに水っぽい気がした騎士の食卓であった。



 2夜、本日の釣果

 朝。道具屋でいつも使っているものの倍ほども大きな仕掛けの釣り針を買っているウルク。
「釣れなかったらどーすんだよ?」
「…今日の釣りはそんなに難しい獲物は狙わない」
「え、でもさぁ、釣れなかったら…」
釣れる
 静かな言葉の中に殺気を感じて、一瞬引くエヴァンだった。

 回廊の探索を終えて宿舎の部屋へ入ろうとしたエヴァンを呼び止めたのは、お留守番組だったカーマイン。
「ウルク、釣れたんだって?」
「それは…そうなんだけどね…。なんか…足が生えてたのよ…」
「前に釣ったヤツもそんなのだったけど?」
「…手もあったような気が…」
 その時、悲鳴のような鳴き声が聞こえ…。
 急いで外に出ると、ウルクが戦斧で何かを斬るというか、叩き割っている。
 そして上機嫌で、飛び散った白くて柔らかそうな破片を皿にのせる。
「ウルク…それって、サカナ…なんだよな?」
「おお、エヴァン。なかなか大物だったぞ!」
 そーじゃなくて、それは…サカナなのか?

 食堂はビミョーな空気に支配されていた。
 ウルクの料理は、何かを焼いたものと…さしみ。
「いただきます…」
 食べ始めたみんなが、顔を見合わせる。
 …サカナの味じゃなーい!
「なあ、ミャム。これって、ハズマでも食べた?」
「ううん、初めての味だよ。ノーチスの人が食べてるんじゃないの?」
「少なくとも、オレは食ったことねぇな…」
 豪胆なブランドルまでも、恐くてさしみに手は出せない。
「どうした、皆食が進んでおらぬようだが?味はマズくはなかろう?」
 ひとり、あっけらかんとしているウルク。
 やっぱりおそるおそるエヴァンが問う。
「なあ、ウルク…これって、サカナじゃなくてモンス…」
サカナだ
 遠雷が響くような声で威圧されて、一同ビビる。
「さあ、遠慮せずに食べてくれ!」
 ニコニコと笑いながら、ウルクがさしみの皿をエヴァンに差し出した。



 3夜、軍人。その1

 ルティナは悩んでいた。
 こんなに悩んだのは生まれて初めてかもしれない。
 戦時中の作戦行動は即断即決クリティカル女と呼ばれ、今まで「迷い」というものに殆ど無縁だったのだから。
 しかも、悩みの内容が食事。
 だが、ジェイド、ウルクときて、この任務が極度の緊張をルティナに強いていた。
「……」
 かくして、彼女も料理本と格闘するのだった。

 最初はサラダ。
「なーんか違うような気がするのよねぇ〜」
 葉モノ野菜が何故か白菜、スライスオニオンはやたら匂いがキツかったりして。
 ドレッシングは甘くて赤かった。
「これって…ジャム?」
 普通ケチャップと間違えたりはしないだろうに…。
 スープは東洋のミソスープ。
「うーん、やっぱ違うような気がするぅ〜」
 えらく沸き立ってしまっている。
 ソーセージがテラテラと光ってる。
「ま、間違ってるワケじゃねぇケドよぉ〜」
 炒めて脂抜きするツモリが、敷いた油が多すぎて揚がってしまった。
 パスタには茹でムラがスゴかった。
「何回かに分けて茹でたのだろう…」
 固いのやら太ったのやら、混在してるのは何故?
 ミートソース…だったのだろう、パスタの上に乗ってるのは。
「に、苦い…」
 ソースの色ははっきりいって黒。ヤバいくらいに黒。

「すまないっ!」
 赤面してひたすら謝るルティナ。
「本の通りにやろうとしたんだ!なのに…本当に申し訳ないっ!」
 彼女の指は傷だらけで、朝には白かったエプロンはカラフルに染まっている。
 厨房でどんなバトルがあったのか予測もつかない。
 でも、がんばったんだろーな。
「…当番、ごくろーさん。さ、食おうぜっ!」

 作ったルティナも努力したが、食べるみんなも相当努力した。
 が、それなりに楽しい食事だったかもしんない。



 4夜、軍人。その2

 カラッポのお皿とヤカンの熱湯、そして袋入りの食品らしきモノ。
「やっぱりそんな気がしたんだよなぁ」
「うるせぇ!ノーチス軍の携帯食料だ!悪いか!」
 不服そうな一同に、もっと逆ギレするかと思いきや、割と普通のブランドル。
「まあよいだろう。…これはどのように食べるものなのだ?」
 ジェイドが袋からカチカチのかたまりを取り出す。
「皿にのっけてヤカンのお湯をぶっかける!食ってみろ」
「…なんとも言えない食感と味だな。ノーチス軍は戦場でこんなものを食べていたのか」
「茶色っぽいのも同じようにして食べるんだよね?…こっちも美味しくないなぁ〜」
「お肉と野菜の味が混ざってる…。うーん…」

「そこでだ!…コレを塗ってみろよ」
 ブランドルが取り出したのは、神の調味料、マヨネーズ!
「あ、イケるかもしんない」「ホントー!」「美味しいっ」
「前からやってみたかったんだ!絶対イケるハズだってな!」
「アンタ、戦争中からそんなコト考えてたの!?バッカねぇ〜〜」
 軽口叩いてるカーマインも、新たな発見に嬉しそうだったりする。
 さらに新たな調味料たちがテーブルの上に並ぶ。
「さあ、試してガッテン!」

「からし…もイケそうだな」
「塩、酢、…おおっ!味が引き立つぞ!」
「ウスターソース取って〜!」
「砂糖醤油もいいよっ!」
「味噌は…白味噌…うむ!」
「タバスコとか…」
「オイスターソースもっ!」
「ちょっと〜、焼肉のタレはどこよ!」
「ポン酢しょうゆ!」
「ケチャップ味好き〜〜!」
「案外ハチミツもよさそう〜」
「ジャム〜ジャム〜♪」
「オレンジママレードとか…うんっ!」
「チョコレート…わぁっ!イイカンジ〜!」

 いったいノーチス軍の携帯食料って…。
 そんなツッコミがエヴァンの脳裏に浮かんだが、食事ってのは楽しくやればイイモンだ。
 戦争中の軍人さんには申し訳ないが、今の食卓はとても満足なのでツッコミはやめた。
 手抜きまくったワリに大評判だったのは、ブランドルのアイディア勝利ってコトで。



 5夜、ハズマの食卓

「実はこの間のオサンポの時に狩りしてたんだー♪だから食材集めはあとチョットでいいの」
「用意がいいなー!」
「えへへー。でもちょっと大物すぎちゃって、運ぶの大変なんだ。エヴァン手伝ってくれる?」

 てなわけで、ミャムの秘密の狩りアジトへ連れてゆかれるエヴァン。
 ロッカの奥に広がる森に、ミャムが何度か通ってできたケモノ道。
 歩きながら香草やらキノコやら木の実やら拾っていくと、あっという間に袋イッパイになる。
 森の奥に簡単な小屋まで作られてたりして。
 小屋の周りには、中の獲物を狙った小物、野犬とか、他にウサギやらヘビやらがこれまたミャムの仕掛けにひっかかりまくっている。
 その中でも食えるものは食うらしい…。
「ほらほらー!見て!スゴイでしょー!」
 小屋の中には…巨大イノシシが干されている。
「…これ、ミャム一人で捕らえたのか!?」
「うんっ!美味しそうでしょ!」
 い、いや、そうだけど…。ハズマの民、すげぇ…。
 手際よく太目の天秤棒に巨大イノシシをくくり付けるミャム。
 絶対二人で運ぶのムリだ!と思ったエヴァンだけども、ミャムは食欲イッパイでパワー炸裂!
 一人でも運べたかもしれない…

 今日はロッカの広場で巨大な焚き火で大宴会。
 イノシシの腹にいろんなモノを詰め込んで、丸焼きだ!
 ウルクもどこからかハズマのお酒を持ってきて、全員食って飲んでデキアガリ。
「なあ、ハズマの人たちって、毎日こんなの食べてんのか?」
「そーだよっ!お肉っお肉っおっにっくー♪」
 大方想像通りとはいえ、その肉量はハンパなモンじゃなかった。
 食っても食っても肉だった…いや、美味しかったんだけども〜。
 明日は顔にフキデモノとか出たらヤだな〜アルカダとノーチスの人間には若干お悩みな食事だった。



 6夜、ミス●ー味っ子

 ティトは考えた。
 何を作れば皆が喜んでくれるだろうか。
 アルカダ料理もいいけど…もっと…こう、万人に喜ばれるような料理は、と。
「そうだ…あれだ…あれならイケるかも!」
 そして、またまた活躍するか?料理書。
「ふふ。ボクを甘くみないで」
 ぱたり、と料理書を閉じ、独自の調理メモを書き始めた。

 スープを作る。
 野菜・果物、肉は背脂や頭の骨も使って、干した魚や魚醤も使う。
 灰汁をマメに取りながら、じっくり時間をかけて煮込む。
 麺を作る。
 小麦粉、練り水、卵白を混ぜて馴染ませて、麺棒で伸ばし、切る。
 切ったモノに粉を振りながら撫ぜると、程よく縮れる。
 具は、ゆで卵、ネギ、チャーシュー、メンマ、ナルト。
 夕刻の食事前にやっと全ての準備が整った。
「あとは食べてもらうだけ…みんな、なんて言うかなぁ」

「こ、これは、東洋の神秘の味!らーめんというモノではないか!?」
「らーめん!?す、すげぇ〜幻の食べ物だぜ!」
 驚嘆するみんなに、ティトはくすっと笑う。
「時間が経つと味が落ちるから早めに食べてね」
 普段は自信無さげな少年に、今は余裕さえ漂っている。
「じゃあ…いただきまーす!」
 14本の箸が動く。
 ちゅるるー。ずるるー。すすー。ずずずー。はぐはぐ。もぐもぐ。
 ………
「美味い!」「美味しい!」「うむ!」
「スープの味は濃厚で複雑なのに、口当たりはスッキリしている」
「麺がツルツルで噛み応えもあるのに、プチプチって切れるの〜」
「スープと麺の絡まり具合がたまらんなっ!」
「この具はタケノコの加工品か?すばらしい食感だ」
「ぐるぐる模様のは魚のすり身?小さな芸術よね」
「これがチャーシューというものか!味が染みて柔らかいな」
「卵も…スープの後で食べたら舌が落ち着くわ」
「すごいぞティト!!なんでこんなの作れたんだ!?」
 大絶賛と最後のエヴァンの疑問に、ティトは曖昧に笑って答える。
「ナイショだよ。おかわりもあるからみんな食べて食べて!」

 おかわり分のラーメンを作りながら、厨房の中でヒソカにガッツポーズなティト坊でした。



 7夜、食費ダイエット

「ゴメンねー。エスカーレまで買い出しに行ったら、ついつい他のモノ買っちゃって〜♪」
「…わざとだろ?」
 カラカラと笑うカーマインは雑貨屋や服屋の袋を腕イッパイに抱えている。
 食材の入ってるよーな袋は…1つだけ。
「ま、いいけど。何買ってきたんだよ?」
「お金も無くなっちゃったから、格安で売ってたタコとイワシと、拾ってきたワカメ」
「それだけー!?つーか、金がないってどーゆー」
「オトコはお金でごちゃごちゃ言わないの!」
 あのなぁ〜とツッコミたい気分テンコモリだったが、こうなった以上は運を天に任せるしかないか〜。
 なんかダイエット食卓になりそうな予感もテンコモリなエヴァン。

「タコ!?あの足が沢山あって、気味の悪い丸い吸盤がいっぱいのタコ!?」
「えーー!あんなの食べられるの!?」
「モンスターの親戚みたいなモンじゃねーか」
「イワシも…アルカダじゃあ食べる魚じゃなかったな…」
「内陸のハズマでもイワシは食べられる魚ではないぞ」
「拾ってきたワカメだけが唯一…なんだけど…」
 みんな、今日の食材を聞いてドッキドキだったりする。
「おっまちどーさまー!」
 何故か割烹着なカーマイン。やたら似合ってたりする。
 そして、みんなの前に並ぶ、どんぶりご飯とハンバーグみたいなモノ。
「…なんだこれ?」
 どんぶりの中は赤く染まった米粒に白い切り身が見え隠れしてる。
 ハンバーグ?なヤツも、なんだか不思議な香りがしてる。
「まあ食べてみてよ。自信作なんだからサ♪」
 おそるおそる食べる。
「…なんか、不思議に美味い気がするなぁ。なあ、なんなんだよ、コレ?」
「たこめしとイワシの落とし焼き」
 正体を聞いてビックリするが、見かけによらず結構美味しかったりする。
 みんなもホッと安堵の息を吐き、いつも通りの賑やかな食卓になる。
「なんつーかさぁ。見かけと中身って違うんだよなぁー」
「なにシミジミしてんの?ジジくさいわよ。あと、たこマリネとワカメの味噌汁もあるからね」
「なんつーかさぁ。カーマインも見かけと違っててビックリなんだよなぁー」
「…どういう意味かしら、エヴァンくん?」

 一部、血の雨が降ったかもしれない。
 今日の食材費は10Gだった。
 安いっ!



 8夜、必殺?痛恨?の一撃

「シェフの風邪が治ったんだって?」
「そーなんですぅ!皆さんにご迷惑をおかけしてすみませんって仰ってましたよー」
 ウェンディちゃんの報告に嬉しそうなエヴァンと複雑な他一同。
「…まさか、アンタだけ作らないツモリじゃないでしょーねぇ!?」
 しっかり怒ってるカーマイン。
「おいっちょっと落ち着け!おれ料理得意じゃねーから、シェフにちゃんと作ってもらった方が…」
 静かにルティナが剣を抜いてる。すざまじい殺気だったりして。
「だーいじょうぶだよっ!どんな料理が出てきてもちゃんと食べるからっ!」
「ぼくも、エヴァンの作ったの食べたいなー」
 ミャムとティトが必死に間を取り成してたり。
「…絶対食うんだな?おれ好きなモン作るぜ?」
「オマエの料理なんざぁ最初っから期待してねーし、適当に作れや」
「皆も努力したのだ!エヴァン、貴様もちゃんと作れ!」
「うむ。よろしくたのむぞ」
 そこまで言われちゃあ…作るしかないだろう。
「知らねぇぞ…」

「文句言ってた割りに、オーソドックスなメニューじゃない」
「…こんなあたり前の料理を出してくるとは!」
 何故か愕然としてるルティナの様子にため息が漏れる。
「…あたり前で十分だろーが。大人数で食える簡単メニューの定番!」
 そう、エヴァンが作ったのはカレーだ。
 人数分の皿にご飯とカレーを盛ってゆく。
「さ、食ってみ」
「いただきます」
 ………
辛い〜〜〜!!
「なんでこんなに辛いの!?」
「おまえ、味覚おかしいんじゃねーの!?」
 かろうじて文句を言えたのはミャムとブランドルだけで、他の者は口の中の刺激に必死で耐えている。
「そっか?こんなもんだろ?」
 一人、さくさくとスプーンを動かすエヴァン。
「うん、丁度いい辛さじゃん。みんな食えよー、おかわりあるし」
 …おかわり?
 さ、みんな、がんばって食え。



 次の日からはもちろん元気になったシェフが食堂を取り仕切りましたとさ。



 おしまーい。

2003.03.09






ネタ日記、20030227〜20030307にダラダラと書き連ねました。
毎日毎日、考えるのが楽しかったっす。
私が気に入ってるのはブランドルの食事かもしらんです。
あ、でも味っ子の翌日にはラーメンを食べました。(笑)
付き合ってくださってた方々、どもありがとうございました。


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