090.
一千年



「おばちゃーん、シンデレラ城定食ヒトツおねがいしまーす!」
「ハイヨー!うららちゃん、今日はトチらなかったねぇ」
「やだー!見てたの!?」
「あっはっは!トチっても楽しいんだけどねー。はい、お待ち!」

 新しくなったチャンネル5の食堂、窓の外に広がるネオチキューを臨みながらおろしそば定食(大根おろしがシンデレラ城)を食べるなんて。
 なかなかできないゼイタクよねー。
 ナナメ前方のテレビ画面からはスペース大統領、ピースの歌声が聞こえてくる。
 みんなを幸せにする歌…。
 いつも同じあたり前の生活に、好きな人がいたら…シアワセよねー。
 私の好きな人は……

「Hi!Ulala」
 突然声をかけられて、おそばに絡んだネギが喉に引っかかっちゃってむせちゃう!
「I'm sorry」
「い、いえっ!おはようございます、マイケル局長!」
「Is still it work? Thank you」
「明日のリポートのイショーを整えたらオワリですから!局長こそ、お忙しいんでしょう?新局衛星の製作、お疲れ様です〜」
「HAHAHAHA!There is no work of mine not much.」

 旧チャンネル5衛星が「例の事件」の大爆発で消滅しちゃった後、なんとマイケル局長が自費を投じまくって新しいチャンネル5ができちゃったのだ。
 さすが、時空を越えるスーパースターはやることのスケールも違うなー。

 隣に座った局長が、さっきの私と同じように今放送中のピース大統領の歌をじいっと聴いてる。
「Happiness…yah, Did you understand? What is happiness.」
「なんとなくワカリマス。…でも、好きな人と一緒にいられなかったら…ちょっと不安ですよね…」
 マイケル局長はニコニコ笑って、私の顔を覗き込んでる。
 あ、なんかバレちゃったかなぁ?

「あの、局長は寂しかったり辛かったり…なんてあったんですか?」
「Yes.So many.」
 500年前からずーっとピカピカに輝いてる人なのに、そんなコトあるんだなー。
 少し悲しそうに微笑んでたりして、悪いこと聞いちゃったかも…。
「It had always sung at such time. It was dancing. It is still the same.」
「歌って、踊るんですか?」
「Yes. My happiness should have a song and a dance always. You are helped. You are encouraged. You are made happy.」
そう言って、本当に幸せそうに笑うマイケル局長。
「そーですねー。いつだって、くちずさむ歌があって、楽しく踊ることができたら…」
「So…From 500 years before. Surely, even if 500 year passes, it will not change.」

 一千年経っても、きっと変わらない。
 つらいこと、かなしいこと、さびしいこと…たくさんあるけど。
 私たちには歌がある。
 大切な人に届けよう。それが、きっと私の幸せ。

「ハイヨー!マイケル局長、カリブの海賊ランチ、お待ち!」
「Thank you! Let's eat!」
「わあ、(カルビ)焼肉ランチもあったんですねー!?新しい食堂のメニューって面白いですね〜!」




end.



何を思ったか、スペチャン5でファンタジーです!
いいじゃん…スペースファンタジーだってさ。(笑)
英語はweb翻訳使ってますが、デタラメっぽいなぁ〜。
うららの好きな人は?ジャガーかなぁ?ヒューズかなぁ?
私が好きなのはパージですけども〜♪
タイトルは、グランディア2のミレーニアが海外サイトのweb翻訳で「一千年」と訳されるトコから思いついたのです。

2003.03.12


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