拡散キャップは何色が良いか?
穂先ライトに使うLEDは赤色ですので、光を拡散させる拡散キャップの色は、
これまでは何の疑いもなく赤色を選んでいました。
2007年に穂先ライトを使い始めてから、これまで購入していたのは、こちらです。
LED光拡散キャップ(3mm) 赤 OS−CAP−3HR−1
しかし、本当に赤色が最良なのか、疑問が湧いてきました。
何故って?
一言、じゃなくて1枚の図で示すとこんな感じです。
図の上側は、実線が赤色LEDの発光スペクトル、破線が視感度曲線を示しています。
ここでは、実線の赤色LEDの発光スペクトルだけ見てもらえばOKです。
穂先ライトに使う赤色LEDOS5RAA3131Aのデータシートに、
発光スペクトルのデータはありませんでしたので、
OSRAM社の赤色LED(LA N91E)のデータシートに載っていたデータを使っています。
図の下側は、赤色拡散キャップと白色拡散キャップの反射率の
私の頭に浮かんだイメージ図です。
拡散キャップは、何度も光を反射することで、光を拡散しますので、
反射率の高い波長で、効率良く光を拡散します。
白色拡散キャップは、波長630nm付近の赤色だけでなく、波長530nm付近の緑色や
波長460nm付近の青色も反射します。
すなわち、LEDの発光スペクトルが広くても、目に見える波長の光は全て反射します。
一方、赤色拡散キャップは、赤色に見えることから、緑色や青色の光は吸収します。
図のAに示すように、反射率が高くなり始める波長によっては、
LEDで発光した光の反射率が悪くいという場合があり得ます。
また、一般的に、赤色を反射する(赤色に見える)物でも、白色の物よりも
図の@に示すように、反射率の低い場合が多々あります。
@A共、あくまでも想像ですので、今まで使ってきた拡散キャップが
実際にはどのような特性を持っているのかは、
計測器を持っていないので、判りません。
ということで、確認のために白色の拡散キャップを買ってみました。
購入していたのは、こちらです。
LED光拡散キャップ(3mm) 白 OS−CAP−3MK−1
同じLEDに、赤色のキャップと白色のキャップを付け替えて、
出力強度を測定します。
出力強度を測る光電力計は、こちらです。
使ったLEDは、秋月電子通商で購入した OS5RAA3131A です。
10個で確認してみました。
結果は、以下の表の通りです。
平均すると、白色のキャップの方が、赤色のキャップよりも約10%出力が大きいです。
この測定は、LEDの正面の出力が光電力計の受光素子(太陽電池)に
入るようにして行いましたが、LEDを横に向けても、この傾向は同様でした。
今回の要因が、@とAのどちらなのかは判りませんが、
穂先ライトのLEDに被せるキャップは、赤色よりも白色の方が良いようです。
大した違いではありませんけど、・・・。
穂先ライトです。
左側が、白色キャップを被せたもの、右側が赤色キャップを被せたものです。
説明するまでもないですね。
これを発光させると、こんな感じです。
左側が、白色キャップを被せたもの、右側が赤色キャップを被せたものです。
白色のキャップを被せても、白色になるということはありませんので、ご安心?下さい。