婦長さんの甘い声


ある日のお昼休み・・・・「akkiyくーん」と婦長さんの甘い声・・・
はっきり言って・・・いい気はしない。
なぜなら、ろくでもないことをいわれるのである。
身におぼえも・・・ありすぎて困る・・・


「akkiyくん・・・月曜日、伝病入ってくれないかなぁ」
この伝病とは・・・「伝染病病棟」のことである。
伝染病の人は基本的に隔離するんです
その病室が病院にありまして
それが伝染病病棟と呼ばれるものです

滅多に患者が入ってくることはないのだが
いつ入院が入ってくるかわからないので30分以内でこれるところに
いなくてはいけないのだ・・・各病棟、月一人の休みにつけられる。
はぁ〜つまりせっかくの連休(月曜火曜)なのに実家(車で45分以上はかかる)
に帰るなということだ

「つまり、実家に帰ってはいけないのですね」

まぁ、アパートで待機するのはやることがないときはいつものことだし
別にかまわないんだけど・・・

「違うの、実は患者さんがいるのよ〜・・・大丈夫、暇だからね」

はぁ・・・患者がいるだと・・・
つまり、僕の休みはなくなるのですね
で代わりの休みは・・・代わりの休みは・・・
代わりの休みは・・・
んなもの・・・ある分けないか・・・


「ごめんねぇ・・・あなただけなのよ〜、希望の休みじゃないのは。
それとも、何か用事があるの?」

バカ野郎!!用事があるなら
とっくに希望を出しているよ
だいたい、勤務がわかるのは
月初めの5日くらいやないか
どう予定を立てるのよ!!


「別にないです・・・わかりました。だいたい準夜勤の時間ですね
何も知らないので、教えて下さいね」
そうなんです。伝染病病棟は病棟ごとの持ち回り
日勤帯は外科病棟が受け持つけど、
夜勤帯は他の病棟で受け持つことになるんです


あーあ、引き受けてしまった
・・・断れる代物じゃないからねぇ・・・
しかし、その後にいろいろなどたばたがあるのは
知る由もなかったのだ

その日は日勤深夜なのでそのよる、同期の女の子にそのことを話した
「おれ・・・伝病やって・・・準夜だよ〜」
私は伝病を準夜勤(16:30〜1:00)だと思ってるんです

そうすると同期は・・・・
「え、伝病って準夜深夜(16:30〜9:00)だよ。」
・・・はぁ・・・僕の休みは、
僕の休みは、僕の休みはぁぁぁぁ

深夜あけと変わらないやないか

それと、衝撃の事実が・・・
伝病に入ったら行かなくても1000円付くそうなんです
まぁ、お金もらえるなら行きますけどね
しかも、行かない場合は1000円もらえるんだし

当然、行ったら夜勤扱いになると思っていたんですよ
もちろん働いているんだから


だけど、話を聞くと働いても
勤務扱いになることはなく
1000円もらえるだけだそうです。


てめぇ、ガキの使いじゃねーんだから
そんなのだったらバイトした方がよっぽどもらえるぜ
しかも、勤務扱いではなく
休みは休みだそうです


それって、いいのか、マジで

しかも、
「akkiy君、あんた、花見の幹事でしょ。
準備してよね月曜だから」


ちょっと待て!その日伝病があるんだけど・・・
つーか、そこに行くまでにも仕事しなくちゃいけないのね(涙)

その日、小雨がふっていた・・・
伝病のことを詳しく聞くために朝病棟に行った

その時、超絶マイペース主任が・・・
「akkiy君、なにしてるの!あんた伝病でしょ!」
つーか、この病院で伝染病病棟ってどこにあるか知らないし
え、準夜深夜って聞いてるんですけど・・・

「とにかくいいから準備してきて!」
マイペースな主任にはかなうはずありません

つーか、朝飯喰ってないんですけど・・・
わけわかんないんですけど・・


ユニフォームに着替え、主任に案内される・・・・
そうすると向こうが言うには・・・
「え、準夜深夜だし、それに今日退院なんだけど」

主任〜
しっかりしてくれ〜!


俺の朝のひとときをよくも潰してくれたなぁ・・・
訴えてやる(嘘)


しかも雨で花見も中止


やったーっとおもったけど・・・

その代わり飲み屋で飲み会、しかも食料持ち込み
でありました。


そして、その準備に16時に行ったのであります

結局、その日は休みにならなかったんだけどね