AKIKAN HomePage / Nawatobi Toppage /メールはこちら/ TOSSランド


 平成26年度
姫路市立手柄小学校 5年生91名 
 逆上がり全員達成の記

これは平成26年度 姫路市立手柄小学校5年生91名の
逆上がりの記録です。学年全員逆上がり達成に挑戦した記録です。


1学期

 
平成26年4月15日(火)
勤務校では高学年で教科の交換をしています。
私は5年1組の担任なのですが、2組の担任が3クラス分の理科を担当し、3組の担任は3クラス分の社会を担当します。
私は3クラス分の体育を担当することになりました。
学年全員の体育を担当できるとは大変ラッキーです。
それで、今年度は「学年全員逆上がり達成」と「学年全員二重跳び連続5回達成」を目標にしました。
逆上がりについては、体育の授業開き第1時で実態調査をしました。

 5年1組・・30人中25人ができる。あと5人。
 5年2組・・30人中26人ができる。あと4人。
 5年3組・・31人中27人ができる。あと4人。

学年で13人が逆上がりができないということです。
これから取り組んでいきます。


 
平成26年4月16日(水)
今後、定年退職まで学年3クラスの体育を担当することはもうないでしょうから、定年前の最後のふんばりです。今日、記録を見てみたら逆上がり未達成の人数に間違いがありました。

 5年1組・・・5人
 5年2組・・・4人
 5年3組・・・5人

特別支援学級の子を入れていませんでした。訂正します。
未達成は14人でした。ぼつぼつ頑張ります。
 


平成26年4月21日(月)
朝の鉄棒同好会を始めて5日目になります。
朝、登校してきた子ども達が鉄棒のところにやってきます。
逆上がりが未達成の子ども達です。今朝は15人のうち、8人がやってきました。
「朝、学校へ来たら自分たちで練習をするように」と3クラスに声をかけました。
やる気のある有志が、今日の8人です。
私は何も指導していないのですが、逆上がりができる子の有志がコーチしています。補助具は据え置きの逆上がり用スロープ2台です。
今朝の練習で、3人が、地面からの逆上がりを達成しました。
ちょっと練習すれば、できるようになるレベルにいた子です。
自分はもうすぐできるようになると自覚していた子たちです。

 5年1組・・・あと4人
 5年2組・・・あと3人
 5年3組・・・あと4人

あと11人です。
 


平成26年4月22日(火)
今日で朝の鉄棒同好会が6回目となります。
コーチをやっている子ども達が、体育倉庫から跳び箱3段と踏み切り板を鉄棒のところまで運んできました。
飯田・根本式段階別台付き鉄棒です。
5年2組の女子がそれで練習をやっていました。どんどん上達していきます。
2段も軽く合格し、1段もあっさりと合格。
「Tさん、地面からやってみなさいよ」と声をかけました。
すると、Tさんは、それもあっさりと合格してしまいました。
今日から昼休みに「鉄棒友の会」の活動を始めました。昼休みはくるりんベルトを使います。

 5年1組・・・あと4人
 5年2組・・・あと2人
 5年3組・・・あと4人
 


平成26年4月25日(金)
4月25日(金)の朝の鉄棒同好会で5年3組の男子が1人、逆上がりを達成しました。
くるりんベルトや据え置きのスロープを使って、自分たちで練習をしています。
これといった指導はしていないのですが、少し環境を整えるだけで、子どもは伸びていくものなのかもしれません。

 5年1組・・・あと4人
 5年2組・・・あと2人
 5年3組・・・あと3人
 


平成26年5月1日(木)
5月1日の今日、昼休み友の会で5年1組の男子ですが、一人逆上がりができるようになりました。
彼のやり方はちょっと変わっています。
鉄棒から1.5mから2m離れたところから、鉄棒に向かって助走をします。その勢いで鉄棒を握って逆上がりをします。
これがたまたまうまいタイミングで、助走スピードが回転スピードに変換されたのでしょうが、1回だけ逆上がりができました。
ま、1回だけでしたが、できたことはできたので、報告いたします。

 5年1組・・・あと3人
 5年2組・・・あと2人
 5年3組・・・あと3人
 


平成26年5月2日(金)
昼休みの鉄棒友の会で5年2組の女子が逆上がりを達成しました。
この子は起立性調節障害という持病があって、午前中は体調がかんばしくありません。
運動会の練習が1時間目からあるということで、久しぶりに朝から登校しました。体調もいいようなので、昼休みに鉄棒に誘いました。4年生のときにはできていたということですので、飯田・根本式段階別台付き鉄棒で3段からやっていきました。
3段を3回軽くクリアし、2段、1段、踏切板と順調に進み、とうとう地面からの逆上がりができました。うれしそうな顔をしていました。これが契機になって、遅刻せずに登校できるようになればいいのですが。

さて、昨日の2mほど助走をして逆上がりができた男子ですが、今日はちゃんと鉄棒を握った姿勢から逆上がりができました。
まだ、できたりできなかったりで、10回やって3回ほどの成功率ですが、ちゃんと技になるまで見届けたいと思っています。

 5年1組・・・あと3人
 5年2組・・・あと1人
 5年3組・・・あと3人
 


平成26年5月12日(月)
先週のことなんです。5月9日の金曜日の朝です。
運動場にいた私のところへ一人の女子が走ってきました。
「先生、逆上がりできた」と言うではありませんか。
すぐそばの鉄棒でやってもらったら、見事に体が鉄棒に巻き付きました。
1日ですごい上達ぶりです。
私の予想では、早ければあと2週間、遅くとも1か月ぐらいはかかるだろう。そう思っていたのですが、予想が外れました。
まさに「やる気」のすごさです。
というのは、この女の子は運動会の応援団に立候補し、応援団に入団しました。
この応援団は昼休みに練習をするのです。
ところが、鉄棒友の会も昼休みにあります。バッティングです。
応援団に燃える彼女は、一大決心をします。
「1日で逆上がりをやってしまおう。」
木曜日、家に帰ってから、友達と公園で逆上がりの練習をし、友達が帰ったらおばあちゃんと別の公園で練習をしました。
すると、できてしまったのです。
「やる気」の持つ力だと思いました。

 5年1組・・・あと2人
 5年2組・・・あと1人
 5年3組・・・あと3人
 


平成26年5月30日(金)
飯田根本式を追試のため、跳び箱3段と踏切板を朝に用意しています。
 
今のところ、逆上がりのできない児童の様子がこうです。

 
1組の児童

Aくん・・・運動が苦手。しかし、将来逆上がりはできるだろう。 

Kさん・・・器械体操の運動経験が少ない。基礎感覚に劣る。転校した日に布団干しの姿勢をとらせたところ、バーを離して手を地面に着こうとした。顔から落下して初日にけがをする。逆さ感覚、回転感覚、高さ感覚といった感覚に不足あり。5年で1番の強敵。
 
 2組の児童

Mくん・・・自閉症。運動経験は極端に少ない。スロープを駆け上がっての逆上がりはできる。股関節が硬く、足を高く上げられない。
 
 3組の児童

Mくん・・・勉強がとてもできる。逆上がりは50点ぐらいのレベル。鉄道マニア。

Yさん・・・運動経験が少ない。リズム感に欠ける。

Mくん・・・発達障害児。朝や昼の練習には来ない。   
 


手立て1・・利き足と軸足を調べる

@利き足とは目をつぶってまっすぐに立った姿勢から、斜め前にすーっと体を倒したときにまず1歩に出るほうの足。
サッカーのときに、ボールを蹴りやすいほうの足。
A軸足とは利き足とは反対の足。
長く地面についていたほうの足。
重心を安定させるために地面に長く着いていた方の足。
        (TOSS体育通信 No.303 村田淳氏の原稿より)
 
器械体操では利き足と軸足を調べるのは極めて重要です。
マット運動の倒立、側方倒立回転、前転跳び、鉄棒の逆上がり、足かけ上がりといった技に利き足が必要になってきます。
逆上がりでいうと、利き足とは「振り上げ足」であり、軸足とは地面を「蹴る足」です。
 

手立て2・・運動経過の1と2を指導する

@バーを順手で握って構える。
足は軸足を前にし、軸足から1歩ひいたところに蹴り足を位置させる。
A「1(イチ)」の号令で、蹴り足を1歩前に踏み込む。
B「2(ニ)」の号令で、振り上げ足を前上方に振り上げる。
C「3(サン)」の号令で、振り上げ足を元の位置に戻す。
D「4(シ)」の号令で、蹴り足を元に位置に戻す。
この4つの動きを4拍子で繰り返す。

これは、踏切足と振り上げ足の練習です。
逆上がりのできない子は、どちらが踏切足で、どちらが振り上げ足かがはっきりしていない場合が往々にしてあります。この練習によって、足の仕事を明確にします。
 


手立て3・・運動経過の3と4を指導する

@バーを握ってぶらしゃがみ姿勢となる。
A振り上げ足を振り上げながら、軸足で踏切板を蹴って、体を浮かせる。
これを繰り返す。
 
逆上がりの「キモ」は上方移動をなす踏切足です。踏切足のキック力がなければ、体が上方に上がりません。
 


平成26年6月4日(水)
朝の鉄棒同好会に1組Kさんがきちんと参加していました。基礎感覚の劣った子ではあるのですが、ガッツはあります。
体育の時間にKさんに前回り降りをするように言ったのですが、腹で鉄棒を支えており、体重が前に移動しません。恐怖心です。以前顔から落ちて、口をケガしたことがあり、それがトラウマとなっているのでしょう。いくら励まそうが、怒鳴ろうが、てこでも動きません。また、逆さ感覚や回転感覚に不足があるのでしょう。
他の方法を考えなくては、前には進みません。
そこで、写真のような方法を試しました。
 
オルガンの上に腹ばいになり、頭を下げる練習です。友達がしっかりと下半身を押さえて支持しています。
この状態で「力を抜いて死んだまねをしなさい」と指示しました。
最初は体がこわばっていましたが、徐々に力が抜けていきました。
この方法をもう少し続けてやってみようと思います。
(しかし、これ以降、する機会はありませんでした。)
 


平成26年6月13日(金)
13日の金曜日です。
3組Mくんが、朝の練習で、飯田根本式段階別で跳び箱1段+踏切板で逆上がりが3回できました。
3組Yさんはくるりんベルトで練習をしていますが、アゴが上がってしまい、いくら「へそを見ろ」「靴の先を見ろ」「アゴを締めろ」と助言しても、皆目でです。
一番短いのでもできません。

1組Kさんはあいかわらず補助具の何にもなしで練習をしています。脚の上がり具合から60点ぐらいなのですが、基礎感覚の不足はどうしようもありません。
 


平成26年7月2日(水)
5月9日から途絶えていました逆上がり達成者ですが、2か月ぶりの今日、3組Mくんが1人達成しました。
飯田根本式台付き鉄棒で練習をしてきた子です。
感想には、
「うれしすぎて声がでなかった」
と書いていました。
これで

 5年1組・・・あと2人
 5年2組・・・あと1人
 5年3組・・・あと2人
になりました。
 
鹿児島の石橋先生にならって、自宅の納屋にしまっていた組み立て式の鉄棒を教室に持ち込みました。
組み立ててみると割にでかいのです。教室の後ろに置くとえらく邪魔になります。
後ろの棚のランドセルも取りにくくなりました。
掃除にも邪魔になって子どもが困っていました。
参観日があったもので分解しましたが、今は分解したままです。
教室への鉄棒持ち込みには、ネックとなるものがあることが分かりました。
それを思うと、持ち込みを日常化している石橋先生はすごいですね。
 


2学期


平成26年9月2日(火)
5年1組に転入生あり。女の子。
今日の朝、彼女の登校を校門で待ち構えていました。
鉄棒に連れていき、逆上がりができるかどうかのテストをすると、これができませんでした。

本日より、2学期の鉄棒友の会を開始。

 5年1組・・・あと3人
 5年2組・・・あと1人
 5年3組・・・あと2人

1学期末はあと5人でしたが、6人に増えました。
 


平成26年9月4日(木)
5年1組の男子1人が地面からの逆上がりを達成しました。Aくんです。
ゲームを1日に3時間はやっているんじゃないかという子です。普段宿題はどうにかこうにかやってきます。ノートの文字は薄い濃さで、何を書いているか分からないような子です。これまで、何にせよ最後まできちんとやり遂げることがしにくい子です。夏休みの宿題はほとんどやってきませんでした。
そんな子が逆上がりを4ヶ月間練習してできるようになりました。
校長先生にも褒められていました。
逆上がり達成が、彼によい影響を与えるといいのですが。

 5年1組・・・あと2人
 5年2組・・・あと1人
 5年3組・・・あと2人
 


平成26年9月30日(火)
朝の鉄棒友の会の時間に、転入生の女子が地面からの逆上がりを達成しました。
昼休みには「先生、鉄棒行こう」と私を強制的に運動場に連れ出すぐらいの熱意のある女子です。
ちょうど達成したときに、5年1組の子ども達が長縄で遊んでいたもので、その子達の前で初の逆上がり披露をし、やんやの拍手をもらっていました。

 5年1組・・・あと1人
 5年2組・・・あと1人
 5年3組・・・あと2人
 


平成26年10月3日(金)
朝の鉄棒同好会の時間に5年3組のYさんが達成しました。
この子は逆上がりがどのような動きをするのか、最初は全く分かっていませんでした。 
ですから、鉄棒の握り方や足の構え方から指導をしました。
福井県の村田先生発案の「順序性」の指導をしたわけです。
運動センスはあまりいい子ではありませんでしたが、怠けずにコツコツと努力を続けてきました。そして6か月めに花が咲きました。
 
 5年1組・・・あと1人
 5年2組・・・あと1人
 5年3組・・・あと1人
 
さてさて、布団ほしのポーズのできない1組のKさんです。
前にオルガンから乗り出す練習を1回だけやったことがあるのですが、今日はその発展系を試してみました。
オルガンから逆さになり、手をついて前転する方法です。

  
 
 
怖がるので2人の女子が補助につきました。これをしばらくやってみます。
ともかく腕の筋力はあるし、逆上がりの順序性も分かっているので、恐怖心を克服し、基礎感覚を身につければ、すぐにでも逆上がりはできるレベルにはあるのです。
だから、まずは前回り降りをできるようにしなければならないと考えています。
 


平成26年10月6日(月)
体育の時間、子ども達には走り幅跳びの練習をさせながら、1組Kさんには鉄棒の個別指導を行いました。
思えば、Kさんの前回り降り習得にあたって、なした方法はオルガンの上からの前回り降りだけです。 

教職31年間のなかで、これほど前回り降りを嫌がる子どもに会ったことはないとはいうものの、その対策がオルガン前回りだけでは、一生懸命指導したとは言えません。もっと対策を考えて実行しないといけません。

彼女は恐怖心さえ克服できれば前回り降りはできるようになるはずなのです。
そこで、跳び箱4段と踏切板とマット2枚を用意しました。
 
 
  手順はこうです。
 
跳び箱の上に立たせる。鉄棒を順手で握り、上体をバーにかぶせていかせる。股関節の位置で鉄棒をキープさせ、補助をして前回りをさせる。
 
恐怖心が邪魔をしてなかなか倒れようとはしません。
体全体に力を入れて動こうとはしないのです。
そこで私ともう一人の児童が左右から補助をして、無理矢理回って降りさせました。
これを数回繰り返すと、4段の高さから1人で前回り降りができるようになったのです。
次に跳び箱を3段に減らしました。


   3段も簡単にクリアしました。

 
  2段もクリアしました。
 
  
 そして1段もクリアしました。
 
この後は、次のステップで行いました。

1.踏切板とマット2枚
2.マット2枚
3.マット1枚
4.地面から
 
跳び箱4段と踏切板とマット2枚での前回り降りが自力でできてからは、実にスムーズに進み、簡単に地面からの前回り降りを達成したのです。
幅跳びをやっていたクラスの子どもを集合させ、全員の前で前回り降りを披露し、彼女は拍手をあびました。
 


平成26年10月7日(火)
昨日、前回り降りができたのに、今日はできません。
怖そうな顔をして体を堅くし、ツバメのポースにすらなれないのです。
何という頑固な恐怖心でしょうか。昨日の前回り降りは夢だったのかと思いました。
私は指導の意欲をなくし、今日はこれで終わりました。
 


平成26年10月8日(水)
昼休みにえっちらおっちらと跳び箱3段と踏切板、それにマット1枚を鉄棒のところまで運びました。これがなかなか骨の折れる仕事なのです。
セッティングができたところへ、Kさんがやってきました。
さっそくチャレンジです。
しかし、跳び箱の上に立つものの、布団干しの姿勢になれません。
全身に力が入ってしまってどうしようもないのです。
それで、無理矢理補助をして前回り降りをさせました。
こうなったら力ずくです。

3回補助をして自力でさせてみると、前回り降りはできました。
2段+踏切板でもできました。
1段+踏切板でもできました。
踏切板だけでもできました。
踏切板を外して、マットだけにしても前回り降りはできました。

次に布団干しのポーズになるように指示したのです。
そこでまた悪夢が起こってしまいました。

彼女は鉄棒から手を離し、マットに着こうとしたのです。
当然、上半身から落下。
マットのおかげで怪我はありませんでした。

これまで口を酸っぱくして何度も何度も「鉄棒から手を離さなかったら絶対に頭から落ちない」と言っているのに、これです。
何という強固な恐怖心でしょうか。

それで、分かったことが1つあります。
ツバメのポーズからの前回り降りという技と、布団干しという静止のポーズは、全く類縁性はない、ということです。。
前回り降りができなくても逆上がりはできるようになります。
そういう子は過去にいました。
しかし、布団干しになれない子は逆上がりはできるようにはなりません。
なぜなら、逆上がりは必ず布団干しのポーズを経過するからです。
布団干しで鉄棒から手を離してしまうような子は、逆上がりから布団干しになった場合にも、バーから手を離してしまい、落下します。
ですから、布団干しは絶対に身につけさせなければならないポーズです。

では、Kさんはなぜバーから手を離してしまうのでしょうか。
考えられる仮説があります。
股関節でバーを保持できていない。
股関節でのロックの方法を知らない。
これしか考えられません。
股関節での支持ができないと伸身姿勢になってしまいまう。
すると股関節のロックが外れて上半身から落下します。
落下からの危険回避をしようとするなら、当然バーから手を離して、地面に手を着こうとするはずでです。
Kさんは股関節でバーをロックする方法を知らないのです。

ではどうすればいいのでしょうか。
股関節での支持の姿勢を体に覚えさせるしかありません。
前回り降りができるのだから、前回り降りの技の途中で、補助者が彼女の体を押さえて回転を止め、そこでロックの仕方を指導すればいいのです。

対策は立ったのですが、翌日と翌々日、彼女は病欠。試行の日は延びました。
 


平成26年10月17日(金)
朝の鉄棒同好会で特別支援学級のMくんが地面からの逆上がりを達成しました。
2回できた後は、惜しいところで布団干しの姿勢にはなれなかったのですが、地面からの逆上がりができたことは間違いないです。
 
 未達成者 5年1組・・・1人
        5年2組・・・1人

あと2人というところまできました。
 


平成26年10月23日(木)
Kさんが著しく上達してきました。
布団干しの姿勢で、股関節での保持をマスターし、前回り降りは確実にできるようになりました。

そして今日、飯田根本式段階台付き鉄棒を始めました。
4段と踏切板での逆上がり3回をクリア。
3段と踏切板も1回だけ逆上がりができたのです。
Kさんは筋力は十分なので、後方への回転を会得すれば、10月中にも地面からの逆上がりを達成するでしょう。
 


平成26年10月24日(金)
朝の鉄棒同好会で、ついにKさんが地面からの逆上がりを達成しました。
4段と踏切板で軽く3回クリア。
3段も3回クリア。
昨日より上達しています。
軽く補助をしていたのですが、そんなに力を加えなくても逆上がりができています。
そして2段と踏切板もクリアし、1段と踏切板もクリア。
踏切板だけになったときに、失敗をしたのですが、めげずに挑戦を続け、3回クリア。
残るは地面からの逆上がりだけです。
鉄棒を握り、引き締まった表情です。
左足が振り上がり、右足が地面を蹴ったとたん、上体を丸くしつつ、腕が鉄棒を引きつけました。
すると、布団干しのポーズになって回っているではありませんか。
上体を起こすのに若干、背筋の力が入りましたが、成功しました。
周りにいた5年生から拍手が起こりました。
近くを通った校長先生からも祝福の握手をしてもらいました。

  5年1組・・・30人全員達成
  5年2組・・・あと1人
  5年3組・・・31人全員達成
 


平成26年10月30日(木)
本日から朝の鉄棒同好会で自閉症のMくんにマンツーマンで指導を始めました。
飯田根本式段階別台付き鉄棒で指導をしました。
跳び箱4段と踏切板の組み合わせで、私が補助をすれば何とか逆上がりができるという段階です。
今日は50回も練習をしました。
 


平成26年11月5日(水)
朝の鉄棒同好会にMくんがきちんと参加しました。
いつぞやは、校門を入ったら黙って通り過ぎていたことを考えると、ずいぶん積極的になっています。

さて、今日は主に跳び箱3段と踏切板の組み合わせでの練習です。
失敗しても成功しても50回で終わりです。
最後の1回は私の補助なしで自力でクリア。
1歩助走がしやすいとのこと。
しかし、その1歩を踏み出すのが非常にスローモーです。
1歩の踏み込みが技になるのはもう少し先になりそうです。 
それと、案外と筋力があることが分かりました。
これはいい要素です。
 


3学期


平成27年1月27日(火)
今も朝の時間帯に細々と鉄棒同好会をやっています。
Mくんは、跳び箱1段と踏切板の組み合わせで逆上がりができるようになっています。
少しずつですが、上達しています。
 


平成27年2月10日(火)
この冬、一番の冷え込みです。
Mくんですが、1月27日と変わりなく、跳び箱1段と踏切板では逆上がりができるのですが、それ以上の進歩はありません。
鉄棒が冷えて冷たいので、嫌がっています。
あとMくん1人です。励ましたり、無理矢理補助をして逆上がりをさせたりして、続けています。
彼にとってはこの寒さの時期、一番辛いところでしょう。
 


平成27年2月20日(金)
Mくんがついに踏切板だけで逆上がりができました。
 


平成27年3月5日(木)
ついにMくんが地面からの逆上がりをやってのけました。1年間の努力が花開きました。
やってのけた瞬間、周りの子供たちからも拍手がわき起こりました。
登校指導から学校に帰って来られた校長先生にもほめていただきました。
職員朝会でも校長先生から先生方へ5年生91名逆上がり全員達成の報告がありました。
私も先生方から拍手をもらいました。

平成26年度
姫路市立手柄小学校5年生91名、
3月5日、逆上がり全員達成


おりもおり、私の担任するクラスが
インフルエンザで学級閉鎖初日となった日の出来事でした。





- (C)TOSS Fujisawa-Yosiaki ,All right reserved-
このサイトは著作権フリーではありません