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授業教科等/体育/小学校/全学年 TOSSランドナンバー1214017
TOSS体育全国セミナー発表資料
2002年7月29日(月) TOSS体育全国セミナーIN福岡:天神ビル
「どの子も上手になる あや跳び・交差跳びの授業」
1.研究の内容
(1)対象 姫路姫路市立四郷小学校6年1組40名
(2)実態調査(5月21日実施「あや跳びが何回できますか」)
10回以上・・・・・・26人
9回できる・・・・・・2人
8回できる・・・・・・2人
7回できる・・・・・・2人
5回できる・・・・・・1人
3回できる・・・・・・2人
2回できる・・・・・・4人
0回・・・・・・・・・・・1人
(3)指導計画(全3時間)
第1時 手首回旋感覚養成、発問1、ステップ6まで、最高回数挑戦
第2時 手首回旋感覚養成、発問2、ステップ9まで、最高回数挑戦
第3時 手首回旋感覚養成、発問3、ステップ9まで、最高回数挑戦
(4)指導の実際
毎時間「手首回旋感覚養成→発問→ステップ→最高回数挑戦」という流れで、授業の前半15〜20
分を使って実施した。
(5)手首回旋感覚養成
・縄をたばねて片手に持ち、頭の上で回旋する。
・体の前で回旋する。
・体の横で回旋する。
・8の字回旋をする。
(6)発問1 グリップはどのように持ったらいいと思いますか。
★親指を伸ばして持つ・・・・・・・6人 → 5人
★人差し指を伸ばして持つ・・・34人 → 35人
(7)発問2 跳んでいるときどんなフォームがいいと思いますか。
★胸を張っていい姿勢で跳ぶ・・・4人 → 0人
★少し前屈みの姿勢で跳ぶ・・・36人 → 40人
(8)発問3 腕の振り方はどうすればいいと思いますか。
★交差するときに早く振る・・・・・・0人 → 0人
★交差をとくときに早く振る・・・・40人 → 40人
(9)あや跳びのステップ
このステップは太田昌秀氏考案の二重跳びステップをあや跳び用に変えたものである。
教師がやって見せてから、子どもに実行させると理解が早い。
表記上、記号を用いる。○は順跳び1回であり、×は腕交差跳び1回を表す。
@ ○○○×
A ○○○×○○○×
B ○○○×○○○×○○○×
C ○○×
D ○○×○○×
E ○○×○○×○○×
F ○×
G ○×○× (あや跳び2回)
H ○×○×○× (あや跳び3回)
指示の仕方であるがステップAでは「イチ、ニ、サン、交、イチ、ニ、サン、交だよ。」と告げた。
2.研究の成果
全3時間の実践で、40人全員が連続10回以上跳べるようになった。
0回だった児童は25回を、2回だった4人の児童はそれぞれ11回、24回、26回、30回を跳んだ。
3回だった2人は16回、32回を達成した。
40人全員の記録はこのようになった。
10回台・・・・・9人
20回台・・・・11人
30回台・・・・・7人
40回台・・・・・4人
50回台・・・・・7人
60回台・・・・・1人
70回台・・・・・1人
3.研究の考察と課題
第3時終了後の児童の感想文によると、40名中12名がこの流れで効果があったと書いている。
・初めはステップの意味がよく分からなかったけれど、やっていくうちにいつのまにか回数がふえて
いたりして、うれしかったです。
・今年に入ってあや跳びの授業が3回ありました。一番初めは2回しかできなかったけど、2時間目
の練習のときは23回もできるようになっていました。
逆に効果はあまりないと書いている児童も4名いた。この4名はあや跳びが上手な児童である。
・ステップは面倒くさくて疲れる。あまり上達もしない。
・ステップ1からステップ9までは、私はやりにくい。
あや跳び初心の児童にとっては効果はあるものの、上級の児童にはさほどの効果はないものと考え
られる。
あや跳びでは人差し指を伸ばしてグリップを持つのがよいとされている。
この持ち方で行ったら回数が増えたと書いた児童が4名いた。
しかし上級の児童で普通の握り方に慣れてしまっている場合は、効果がみられなかった。
また、やや前傾姿勢で跳んだら回数が増えたと書いた児童が2名いた。
この実践は6年生だけで行ったため、低学年や中学年児童にも効果があるのかは不明である。
今後は低学年や中学年でも実践を進めていきたい。
(本レポート作成時点では、交差跳びまで進めることができなかった。)
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