広汎性発達障害 (自閉症・高機能自閉症・アスペルガー症候群・レット症候群など)
広汎性発達障害は、自閉症スペクトラムとも呼ばれます。社会性の障害を中心とする発達障害で、知的障害を伴わないグループに、高機能自閉症やアスペルガー症候群があります。これらは一般的に、高機能の非定型自閉症も含めて、高機能広汎性発達障害と呼ばれるようになってきました。
社会性の障害は、自分の体験と人の体験が重なり合わない障害であると言い換えることができます。自閉症をもつ場合には、世界の感じ方や見え方が大きく異なっていることが、これまでに確かめられています。
☆「自閉症とは」のページをご参照下さい。
注意欠陥多動性障害 (AD/HD)
落ち着きがなくよく動き回る(多動)、注意力が散漫で気が散りやすい・何か気になることがあるとすぐに注意が移ってしまう(不注意)、何か思いつくと後先考えずに行動してしまう(衝動性) などが特徴です。
生活や学習の上で不適応が生じる程の、行動や注意集中のコントロールの課題が生じた場合にAD/HDと診断されます。
広汎性発達障害においても多動はしばしば認められる特徴ですが、一緒に生じた時には広汎性発達障害の診断を優先させる決まりになっています。
一般に、多動そのものは小学校高学年ごろから落ち着き、学習上の課題も改善されていきます。ただし、それまでの叱られ経験や失敗体験などから情緒的なこじれが生じてしまった場合は、青年期になって抑うつや不安障害などの情緒的な問題に展開することもあります。
学習障害 (LD)
知的な能力に遅れはないのに、読み・書き・計算のうちいずれかに極端な苦手さがあり、学習の成果があがりにくいという発達障害が学習障害です。また、教育の定義では、読み・書き・計算に加えて、聞く・話す・推論することの苦手を含みます。学習障害が、他の発達障害に合併して現れることは珍しくなく、その場合は診断が併記されるのが一般的です。
もし学習障害がある場合は、計算だけ苦手ということもあれば、計算も読みも著しく苦手であるなど、いくつかの学習の領域にまたがっていることもあります。
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