4、木枯らし
秋も深まってくると移動性高気圧と低気圧が定期的に交互にやって来て晴れた
り崩れたりしながら気温が低くなって行きます。
北海道や中部山岳の高い山では稜線に雪が積り、その下が紅葉に染まる美しい
季節を迎えます。
しかし、この季節の高い山はすでに下界の冬と同じような気候になっており、
強い寒気の南下や寒気を伴う移動性高気圧の影響で真冬の様な状態になります。
特に日本の南岸や朝鮮半島付近で低気圧が発生し東進して寒気の南下とともに
急速に発達して冬型の気圧配置になり季節風が吹出す事があります。
これを下界では「木枯らし」と呼んでいて、一時的に冬の様なお天気になりま
す。
中国の二十四節気では、霜降(10月23日頃)から立冬(11月7日頃)ま
での間に吹く冷たい北風を「木枯らし」と言い、木の枝に残った枯れ葉を冷た
い北風が吹き飛ばし冬枯れの景色にする事を「木枯らし」と呼んでいます。
しかし、中国と日本の気候は異なり文化伝統も違いますのでそのまま当てはめ
る事は出来ません。気象学の世界では、気象学会編の気象学辞典によると「木枯らし1号]を「1
0月半ば頃から11月末までの間で、初めて吹く木枯らしを言う、東京大阪で
は立冬のころに吹く事が多い」とされています。
それはともかく、高い山では吹雪となり真冬の装備でなければ耐えられない様
な厳しい環境になってしまいます。
油断なく注意して行動する必要があります。次の図は二つ玉低気圧が通過して、大陸から高気圧が張り出し冬型の気圧配置
となり、「木枯らし一号」が吹いた時の模様です。二つ玉低気圧の発達・東進
木枯らし一番
この様に寒気が南下してくる時に朝鮮半島付近や日本海西部で発生して発達し
ながら東進する低気圧を「日本海低気圧」、日本の南岸で発生し発達しながら
東進する低気圧を「南岸低気圧」と呼んでいます。
また、この二つの低気圧が同時に東進するケースを「二つ玉低気圧」と呼んで
います。
いずれの低気圧も発達するためには上空の気圧の谷と寒気がポイントとなりま
す。
秋の後半のポイントは大陸の寒気の動向がもっとも重要なので常に寒気に注意
している事が必要になります。