13、日本の天気を支配する気団
1000kmを超える広くて地形変化の少ない場所に空気が1週間以上の永い時
間留まっていると、その場所の寒暖・湿乾の特徴を持った気団となります。
日本付近は偏西風の影響を受け気団の発達する地域ではありませんが、季節
により性質の異なる気団に覆われたりして強い影響を受けています。
日本の四季の変化が激しいのはこのためです。
シベリア気団(大陸性寒帯気団)
シベリア大陸で発生する気団で大規模な放射冷却で地上付近の空気が冷やされ
た寒気で冬に日本に寒波をもたらします。
本来は乾燥しているのですが日本海を超えて来る時に水蒸気をたっぷり吸収し
て日本海側に雪を降らせます。オホーツク海気団(海洋性寒帯気団)
梅雨・秋霖の季節に発生する海洋性の寒冷・湿潤な気団。
この気団と小笠原気団との間に発生する前線が梅雨前線となります。
この気団から吹出す北東風が「やませ」で梅雨期から夏にかけ北海道や東北に
低温や日照不足をもたらし冷害の原因になったりします。小笠原気団(海洋性熱帯気団)
北大平洋の亜熱帯高気圧で発生する高温多湿の気団。
夏に関東から西日本、南西諸島まで張り出し暑くて湿度の高い安定した天気を
もたらします。揚子江気団(大陸性寒帯気団)
中国大陸の揚子江周辺に発生する温暖・乾燥の気団。
春と秋に移動性高気圧となって好天をもたらす。これらの気団が季節によりそれぞれ優勢になり日本列島を支配します。
冬期にはシベリア気団の高気圧が発達し、オホーツクに低圧部が出来て西高東
低の冬型の気圧配置が優勢になります。春はシベリア気団の勢力が弱くなり替わって揚子江気団が張り出し移動性高気
圧となったりして日本列島を通過します、その後に低気圧が発生して続き、高
気圧、低気圧が交互に通過して好天・悪天が周期的にくり返します。
早春の頃に日本海で低気圧が発達し南からの暖かい風が強く吹く事があります。
これを春の嵐と言いますが、特に最初に吹く風を「春一番」と呼んでいます。初夏からはオホーツク海高気圧が発達し、同時に小笠原気団の大平洋高気圧も
発達して来て日本列島上に停滞前線が現れます、これが梅雨前線です。
このオホーツク海高気圧の勢力が強いと関東、西日本で梅雨明けが遅れたり夏
の天気が不安定になります、また、北海道や東北では寒い夏になったりします。盛夏には小笠原気団の大平洋高気圧に覆われ安定した暑い日が続きます。
日本列島は夏期にこの大平洋高気圧に覆われるため台風が接近する事が出来ず
に大陸方面に向かいます。
逆に大平洋高気圧の勢力の弱い年には高気圧の縁を廻って夏に台風が日本列島
に接近したり上陸したりする事があります。秋期は大平洋高気圧が後退し一時的に梅雨に似た秋雨前線が停滞しますが、大
陸の乾燥した涼しい移動性高気圧がやって来て爽やかな秋空となります。
春と同じく移動性高気圧と低気圧が交互に通過する様になり、「秋の天気は変
わりやすい」と言う諺のもとになっています。
晩秋にはシベリア高気圧が優勢になり一時的に強い冬型となったりして、寒暖
を繰り返しながら冬に向かって行きます。
この晩秋の最初の強い冬型を「木枯らし一号」と呼んでいます。