あなたが空に消えてしまいそうだったから、哀しくて。
くちびるを重ねた。

そっと触れるだけの、小鳥のキス。
そうして、見つめ合うわたしたち。

軽く眉をあげ、左に首を傾げながら、覗きこむ仕草。
その意味を知ってる。

---もう一度、キスしてくれないか---

空と同じ色の、瞳が語るから。そっと、そっと、あなたにキスを。

---もう一度だけ、ね---

---もう一度---

ついばむくちびるが塗れてきたころ、あなたはやっと口を開く。

「これで年の数だね、」

今日はあなたのバースデー。

「優しいキスをありがとう」

なにをしても許してあげる。わたしを愛していてさえくれれば。

誰よりも、誰よりも。
あなたが生まれたこの日が好きよ。

---幸せでいてね。幸せにするから。幸せになろうね---

「大好きよ、はるか、愛してるわ。」

言葉では伝えられない思いは、キスに込めて。

「お誕生日、おめでとう」

頬に、額に、瞼に、指先に...ね、首を傾げて待たないで。

終わらない、愛が始まる。





Happy Birthday to HARUKA!!!
(20050127)
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