レスポンス「イギリスと日本」を読み解く

菅井直也

 

外山先生からは、一つ、アイランドフォームが外向きの力と内向きの力を持っている、という前提でのご指摘、特に外向きの方をご指摘いただいたわけですけれども、外向きというのは外に向かっていく、家の中に籠もっていてもつまらんからクラブに集うて、みんなで自分の中に閉じこめて置くんじゃなくて、外に出して話をしてみよう、みんなでそれを話してみようというわけでした。(外山先生は)アウェイという言葉をお使いになりました。われわれ日本人の場合、日本の文化の場合には逆ではないか、外へ出ないで籠もっていくという・・・。イギリスだけの話ではないのですけれど、イギリスを踏まえたアメリカもそう考えてもいいのかも知れませんが、皆さんが特に年齢の上の方は特にだと思いますが、子どもの頃、何かいけないことをして叱られる。「そんな悪戯をする子はウチの子じゃありません。出て行きなさい。」という親の叱り方ってあったわけですね。そういう叱り方って日本にあるわけですけれども、これは多分、例えばアメリカではそれは成立しない筈です。そうやって叱ると子どもは大喜びで友だちと遊びに出かけて行くだろうと思われます。そういう子どもたちに対する罰というのはむしろ「家から出てはいけません」「一週間外で遊んじゃいけません、自分の部屋にいなさい、家にいなさい」という叱り方をするという。その違いは何なんだという議論をしたことがあります。そのことは、子どもに個室を与えるか与えないかという、そんな議論と絡めてされたことが昔あるのですけれど、・・・・

 

(全文は、2月に出されます報告書をご覧ください)