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Ｑ４．合同会社とは何でしょうか？また、設立方法は？

合同会社（LLC)とは、Limited Liability Company　の略で、直訳すると有限責任会社です。
特徴としては、下記のようになっております。

所有と経営の一致

株式会社は原則「所有（株主）と経営（取締役）」が一致していませんが、合同会社は原則「所有と経営」が一致しています。

有限責任

社員（出資者）は出資の限度でしか責任を負いません。この点においては、株式会社と同じです。

内部自治

定款で業務執行や組織などその他、自由に定めることがができます（内部自治）。株式会社においても、以前に比べてだいぶ自由に定めることができるようになりましたが、合同会社の方が、より自由に定めることができます。定款とは、会社の組織や業務執行などについての決まりごとで「会社の憲法」と言われています。

共同事業運営

原則、社員（出資者）は全員が業務執行権限・代表権限を持っており、つまり社員全員が経営をし代表するわけです。また経営を担当するする社員を業務執行社員といいます。ただし、定款で定めれば、一部の社員だけを業務執行社員とすることも可能ですし、業務執行社員の中から代表者を定めることも可能です。
社員は法人（会社など）もなることが可能で、その場合は法人が実際業務をする人（職務執行者）を選任しなければいけません。

利益の分配

社員（出資者）は合同会社に利益の分配を請求することができ、請求方法や利益の分配について定款で自由に決めることができます。出資割合が関係する株式会社とは違い、出資割合に関係なく、出資が少なくても利益を多く受け取ることが可能です。

　合同会社の
　　　　　概要決定

下記のことを発起人（出資者）で決めましょう。
LLC設立の準備をする際、一番重要なのは社員となる人を決めることです。社員とは会社の従業員のことではなく、会社に出資金を払った出資者のことです。合同会社の社員は原則全社員が業務執行をし、また定款の変更や意思決定は社員全員一致が必要です。ですから社員は自分１人か、それとも複数にするのか、複数にするならどのような人に社員になってもらうのか、じっくり検討しましょう。

　　　　１．商号
　　　　２．事業目的
　　　　３．本店所在地
　　　　４．出資者
　　　　５．出資額
　　　　６．資本金の払込金融機関
　　　　７．機関設計
　　　　８．決算月

　類似商号と
　　 　　事業目的の確認

同一住所で同じ商号（会社の名称）をつけることは禁止されています。同一住所同商号はほぼないでしょうが、今後の会社運営上を考えると、近辺での似たような商号は避けた方が良いでしょう。そのためにも法務局にて調査はしておいた方が良いでしょう。

　会社代表印の作成

類似商号調査で問題がなければ、印鑑屋さんで「会社代表印」を作りましょう。この代表印は会社の実印にあたり、とても大切なものですので厳重に管理しましょう。また他に、銀行で使用する「銀行印」、領収書などに使用する「角印」も後々必要になってくるかと思いますので一緒に作ってみてはいかがでしょうか。

　定款の作成

定款は、会社の組織・活動に関する根本規則で、「会社の憲法」とよく言われます。発起人は、下記の�@〜�Bに注意して話し合って決め、書類を作成し、発起人全員が記名し実印を押して完成です。定款の作成は会社設立において一番重要になってきますので、慎重に作成しましょう。

　　　�@絶対的記載事項・・・必ず記載しなければならない事項
　　　　　　・目的
　　　　　　・商号
　　　　　　・本店の所在地
　　　　　　・社員の氏名または名称および住所
　　　　　　・社員の全部が有限責任社員とする
　　　　　　・社員の出資目的
　　　�A相対的記載事項・・・定款に記載しなければ効力が発生しない事項
　　　　　　・業務執行社員の定め
　　　　　　・代表社員の定め
　　　　　　・利益の配当
　　　　　　・損益分配の割合
　　　　　　・退社の条件
　　　　　　・解散の事由
　　　　　　・残余財産の分配割合　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・・・などその他
　　　�B任意的記載事項・・・会社法違反でなく記載するのは任意である事項
　　　　　　・事業年度（決算期）
　　　　　　・代表社員や業務執行社員の報酬
　　　　　　・社員総会を開催する場合の規定　　　　　　　　　　　　・・・などその他

　資本金払込み

定款認証後は、資本金を発起人の代表者名義の金融機関へ払い込みます。

　登記申請関係
　　　　　書類の作成

登記を申請する際に様々な書類を作成して提出しないといけません。詳しくは、管轄法務局で御確認ください。

　登記申請

管轄法務局にて、下記の書類等（�@〜�G）を持って登記申請をしましょう。登記申請した日が「会社設立日」です。登記申請といいましても、書類を提出するだけです。提出後、補正日を確認し、その日が登記完了日です。だいたい、１〜２週間ぐらいだと思います。補正があれば、補正日までに連絡が法務局からあるかと思います。

　　　�@登記申請書
　　　�A別紙（OCR用紙）
　　　�B定款
　　　�C代表社員、本店所在地及び資本金を決定したことを証する書面
　　　�D代表社員の就任承諾書
　　　�E払い込みがあったことを証する書面
　　　�E印鑑証明書
　　　�F印鑑届書
　　　�G収入印紙（登録免許税）
　　　　　　・登記申請書に添付する。
　　　　　　・法務局で購入する。
　　　　　　・資本金の額の１０００分の７の金額（ただし、６万円以上）
　　　※詳しくは管轄法務局で御確認下さい。

　登記完了

登記が完了すれば、無事に株式会社の成立です。法務局で登記簿謄本（履歴事項証明書）・印鑑証明書・印鑑カードの取得が可能になりますので、取得してみてもいいでしょう。法人口座も開設する事も可能となります。

　会社設立後の
　　　　 官公庁への届出

登記が完了し、合同会社は設立されましたが、合同会社設立後、税務署や社会保険事務所などの役所に税金や保険関係の届出が必要です。忘れないようにしてください。詳細は官公庁に確認しましょう。