字は逸五郎、朔風と号す。近藤軌四郎の養子。實は但馬出石藩儒櫻井勉の五男。明治期の声楽研究家なり。 明治13年(1880)兵庫縣但馬國出石町伊木に生れ、同26年(1893)近藤軌四郎の養嗣子と為る。 東京外國語学校にて、英・独・伊の三ケ國語を学び、転じて東京音楽学校選科にて声楽を研究し、 芸術歌曲ヴェルナーの「野薔薇」、シューベルト「菩提樹」、ジルヒャー「ローレライ」など多数の名訳詩がある。