【金成氏系図】Kamnari

【世系】金成氏は幌別アイヌの巨酋カンナリキに出づ。

【歴史】明治6年(1873)10月「カンナリキ」に因んで「金成(カンナリ)」を氏とす。

【語源】「カンナリキ」はアイヌ語の「カンナアリキ(再來)」に由來すると云ふ。
すなはち「神の再來」の意なり。國語「神無月(カムナヅキ)」も、古語「カンナアリヅキ(再來の月)」の意なり。 上古の人、冬至は最も昼の短しゆへ太陽の力弱まりたるを、この日を境に昼の長さ増したるゆへ、 「再來の月」といふ。出雲にては「神有月(カムアリヅキ)」といふも、古語に順ひたるなり。 「十月は神々出雲に集まるゆへ神無月と云ひ、出雲にては神有月といふ」とは、ただ字音のみ残り 原意の忘れたる後に作られし巷説なり。
按ずるに「カンナリキ」の祖人は、冬至に太陽神の再來を祈祷せるを 世職としたれり哉。一説に「カンナリキ」の遠祖は和人(源義経)なりと云ひ、 明治になりて王化に浴して和人に戻りたるゆへ 「カンナリキ」と称すといふも、此説は信じ難かる可し。


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(1) 某 (  -  )
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(2)カハト(  -  )          ラサウ(  -  )
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   |金成喜蔵             |金成恵理雄
(3)カンナリキ(  -  )        ハウエリレ(  -  )
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   |金成太郎    |金成次郎    |金成      |金成(松)    |知里高吉室(波)
(4)ペテロ(1867-1895) 某 (  -  )  イメックアヌ(  -  ) 女子(1875-1961)  女子(1879-1956)
   ↓                           マリア・イメカノ ノアカンテ
                                        昭和37年(1962)紫綬褒章


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