憲法9条の会・関西 HP

集会・学習会のご案内

会報巻頭文

澤野義一

2017年4月
「憲法9条の会・関西」賛同集会

●憲法改悪に反対する緊急集会〜9条改憲をぶっ潰そう〜
9月30日(土) 13:30開場 14:00開会〜16:30 
会場:PLP会館5階大会議室(JR「天満」駅下車5分) 
講演1:憲法第9条と核兵器禁止条約 〜9条を持つ日本こそが核兵器廃絶の先頭に〜 講師:田巻 一彦 ピースデボ代表 
講演2:憲法改悪阻止に向けた総がかりの取り組み 講師:福山 真劫 平和フォーラム共同代表
連帯あいさつ:民進党大阪府連 社民党大阪府連合
主催:戦争をさせない1000人委員会・大阪/大阪平和人権センター
協賛:おおさか総がかり行動実行委員会


●第14回学びと祈りの集い「戦争文化から平和文化へ」
9月30日(土)14時〜16時15分 
場所:サクラファミリア・カトリック大阪梅田教会
(地下鉄御堂筋線「中津」駅より西へ5分)
内容:「戦争文化から平和文化へ」
講師: スティーブン・リーパー<広島平和文化センター前理事長> 
会費:無料 主催:超教派クリスチャン信徒連盟



憲法9条の会・関西

  No.88  2017年4月18日 発行

国連総会「平和への権利宣言」を採択            代表世話人 澤野義一



 国連総会は2016年12月19日「平和への権利宣言」を採択した。イラク戦争を契機にスペインのNGOが提唱した国際会議の様々な討議の成果である。ラテンアメリカ・アフリカ・アジア(中国・北朝鮮を含む)諸国を中心に131カ国が賛成。アメリカ・EU諸国・韓国・日本等34カ国が反対。イタリア・トルコ等19カ国が棄権。この宣言については日本では政府もメディア(東京新聞は別)もほとんど報じておらず、一般的に知られていないので、軍事的緊張を煽りながら防衛・軍備増強論や排外主義が偏って報じられ、愛国心教育や大学への軍事研究が期待される状況があるなか、重要と思われるので紹介しておくことにする。

宣言「前文」には、国連憲章、国際諸人権、平和と人権に関する国際宣言や取組みの歴史を再確認しつつ、「平和」は紛争のない状態だけでなく、紛争が相互理解と協力の精神で解決されるものであること、また人間の固有の尊厳に由来する不可譲の権利の享受により促進されるものであることを確認し、現在及び将来の世代が将来の世代を戦争の惨害から免かれるという願望で、平和のうちに共に生きることを学ぶことを現在の世代が確保すべきであることを、関係者らに招請すると述べられている。

宣言の条項は次の5カ条から成っている。

@すべての人は、すべての人権が促進及び保障され、並びに、発展が十分に実現されるような平和を享受する権利を有する。

A国家は、平等及び無差別、正義及び法の支配を尊重、実施及び促進し、社会内及び社会間の平和を構築する手段として、恐怖と欠乏からの自由を保障すべきである。

B国家、国際連合及び専門機関、特に国際連合教育科学機関(ユネスコ)は、この宣言を実施するために適切で持続可能な手段を取るべきである。国際機関、地域機関、国家機関、地方機関及び市民社会は、この宣言の実施において支援し、援助することを奨励される。

C平和のための教育の国際及び国家機関は、寛容、対話、協力及び連帯の精神をすべての人間の間で強化するために促進されるものである。このため平和大学は、教育、研究、卒後研修及び知識の普及に取り組むことにより、平和のために教育するという重大で普遍的な任務に貢献すべきである。

Dこの宣言のいかなる内容も国際連合の目的及び原則に反すると解してはならないものとする。この宣言の諸規定は、国連憲章、世界人権宣言及び諸国によって批准される国際及び地域文書に沿って理解される。

 上記の宣言は、一切の戦争と軍備放棄を規定した下での平和的生存権保障をうたう日本国憲法ほどには徹底しておらず、条約でないため国際法的効力も当面ないとしても、国内外で参照され実行されていけば国際法的拘束力をもつようになることが期待できる。




憲法と通信傍受と共謀罪

         この道もいつか来た道・・・・・

 

            交野市 千本忠一

*日本国憲法第9条は、国権の発動たる戦争と武力の行使を永久に放棄し、交戦権を認めない。

 ところが、平成26年7月、集団的自衛権の行使を容認する閣議決定がなされ、平成28年の国会で、国際平和支援法と称する法律の制定と共に「平和安全法制整備法」が多くの人々の反対にかかわらず、強行採決されたことは記憶に新しい。現在、すでに南スーダンに自衛隊が派遣されている。

*日本国憲法は、第21条で「検閲はこれをしてはならない。通信の秘密はこれを侵してはならない」と定め、重要な基本的人権のひとつとして保障している。通信傍受に関する法律が、犯罪捜査のための通信傍受に関する法律として平成11年8月に制定され、同12年8月15日から施行されている。この法律の制定施行にあたっても、「盗聴法」とも呼ばれるように、通信の秘密を侵す憲法違反の法律であると強い反対の声があがった。いわゆる監視社会となる「盗聴法」が施行され、16,7年が経過する。

*今年平成29年度の通常国会において「共謀罪に関する法律」が、組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規則等に関する法律の一部改正案が「テロ対策法」として制定されようとしている。

 この共謀罪に関する法律は、今世紀に入ってから何度も国会で取り上げられながら、「一定の犯罪について話し合っただけで処罰の対象とする」こと等に対する各界からの反対により廃案となっている。今回の法律制定の動きに対しても、いわゆる刑事裁判の基本原則である「行われた犯罪に対して法律に基づいて罰する」ことを否定するものであり、合意だけでの処罰や、極めて多くの犯罪類型が処罰の対象とされること等から、大きな反対の声が上がっていることは、昨年10月15日に行われた学習会の報告(本年1月号)によっても明らかなところである。

*ところで、共謀を処罰する法律が制定され、通信傍受に関する法律と共に施行されるとき、日常の生活は常に捜査機関の監視にさらされることに他ならない。これら、捜査機関による共謀罪の対象とされる行為についての通信傍受が、明らかにされることはない。

 通信傍受に関する法律の制定・施行によって、すでに計り知れない情報が傍受されていることは疑う余地がない。そのうえ話し合う行為を処罰の対象とする法律が制定・施行されたとき、これまでと異なる多くの人々が捜査機関の監視の下に置かれ、捜査の対象とされることを直視しなければならない。

 今また、いつか来た道をたどることを避けるため、ひとりひとりの反対の声が求められている。

【追記】           事務局より

 安倍政権は3月21日に「組織犯罪処罰法改定案」を閣議決定しただちに国会に上程した。2月末に公表された政府案がいくつか手直しされている。@「対象犯罪(罪種)が多すぎる」という公明党の主張に配慮して676から277に減らした。A「2020年オリンピック実現のためには『テロ等準備罪』が絶対に必要だ」という喧伝にもかかわらず、法案のどこにも「テロ」という文言がなかったことから「テロリズム集団その他の組織的犯罪集団」という様に書き換えた。B何を指すのかが曖昧な「準備行為」については「資金又は物品の手配、関係場所の下見その他の」を付け加えることによって何でもありにした。

 当初案→上程された法案へのこのやみくもでかつ泥縄的な変更に、とにもかくにも=何が何でも今国会で、「テロ等準備罪」に名を借りた「共謀罪」を成立させたいという安倍政権の強い意思が示されている。ABに「その他の」が入ったのだが、言ってみればこの言葉は何でもありということに等しい。ATMでお金をおろしても「資金調達」とみなされるし、旅行又は散歩をしても「下見」とみなされる。たとえ二人で計画しても「組織的犯罪集団になった」とみなされうる。それを決めるのは権力を持った者の恣意的判断にゆだねられるのだから恐ろしい。

 法案は4月6日衆議院での審議が始まった。衆議院では30時間の審議で採決→参議院へ→5月中成立(遅くとも6月18日国会終了時点)を狙っている。戦前の治安維持法について知らない人が多くなっているという。もう一度学習し直し「現代版治安維持法」を何としても廃案にするために一人でも多くの人によびかけましょう。