『・・ル!アル!アルフォンス!!・・くそ!こんな事があってたまるか!』
『こんな・・・こんなはずじゃ・・・』
痛みを伴わない教訓には意義がない
『・・・畜生ォ・・・・・・持って行かれた・・・・・・・・・・・・・・・!!』
人は何かの犠牲なしに何も得る事などできないのだから
禁忌と出会い
大蛇の錬金術師
『くそ・・・!アル・・・!!』
『・・・・・・エドワード君・・・』
『!!誰だ!』
『・・・弟君を、助けたいですか・・・?』
「≪この地上に生ける神の子らよ
祈り信じよ されば救われん≫」
「≪太陽の神レトは 汝らの足元を照らす≫」
「≪見よ 主はその御座から降って来られ
汝らをその諸々の罪から救う≫」
「≪私は太陽神の代理人にして汝らが父≫」
・・・・・・なんだぁ?これ・・・
「・・・・・・・・・ラジオで宗教放送?」
「神の代理人・・・って・・・なんだこりゃ?」
いやマジわけわかんねーし。
「いや俺にとっちゃ、あんたらの方が「なんだこりゃ」なんだが・・・・・・あんたら大道芸人かなんかかい?」
ごぶばっっ
「あのな、おっちゃん・・オレ達のどこが大道芸人に見えるってんだよ!」
「いや、どう見てもそうとしか・・・」
くそ・・・オレ達のどこが大道芸人だってんだ!
「大きな鎧、その鎧に不釣合いなちいさな子供。大道芸人に見えなくもありません。」
「ちっさい言うな!!それに、おまえオレと同い年だろ!」
「見た目がそれですから。」
「オレはちっさくない!!おまえもオレとどっこいどっこいだろ!!オレは全長165だ!」
「私は身長160です。」
「ぐっ・・・!!オ・オレがちっさい子供ならおまえは何なんだ!!」
「一般人です。」
「納得いかん!!」
「兄さん落ち着いて!」
「そうです。落ち着いてくださいっていうか煩いんですけど。」
「ほんっとに失礼だなおまえ!!」
はっきり言って、のこーいう所がおもしろい。・・・むかつく・・・おもしろい・・・・・・けどむかつく。(どっちですか)
ホントに、月日を重ねていくたびに失礼なやつになっていくな・・・こいつ・・・
「・・・で?あんたら、ここいらじゃ見ない顔だな。旅行?」
そしていきなり話に入ってくるな、このおっさん。
「うん。ちょっと探し物をね。・・・ところで、この放送なに?」
「コーネロ様を知らんのかい?」
「全然全く聞いたことがありませんね。」
そこまで言う必要ないだろ。
「コーネロ教主様さ。太陽神レトの代理人!」
あー。そーいやそんなこと言ってたな。そしてあんなハッキリ言われてんのにめげないな。このおっさん。
「「奇跡の業」のレト教教主様だ」
「数年前にこの街に現れて、俺達に神の道を説いてくださったすばらしい方さ!」
「そりゃもうすごいのなんの」
「ありゃ本当に奇跡!神の御業さね!」
神ねぇ。っていうか皆力説しすぎだろ。
暇だ・・・と思って横を見たら、も「くだらねぇんだよさっさとダマレ」みたいな顔してた。(ヒィ、怖!)
「・・・って聴いてねぇなボウズ」
「うん。全然。」
「宗教に興味はありませんしね。・・・さて、エドワード、アルフォンス、行きましょう。」
「はーい。」
「ごちそーさん。」
ごづっ
「あ。」
ばごっ
・・・・・・・・・・・・何の音だよ?!
「あーーーー!!!」
「壊れましたね」
えらい冷静だなオイ。 ってそーか。この音か。(遅)
「ちょっとぉ!!困るなお客さん!だいたいそんなカッコで歩いてるから・・・」
「悪ィ悪ィ」
「すぐ直しますから。・・・直せますよね。アルフォンス。」
「あ、はい直せます」
今の「直せますよね。」って、聞いたっていうより・・・なんていうか・・・・・・・・・;;
と、とにかく!とーぜんだよな!直せなかったら弁償させられるぞ・・・
「「直すから」って・・・」
「まあ見てなって」
ってゆーかアルは錬成陣が必要なんだよな・・・。めんどいよなー・・・。
「―――よし!そんじゃいきまーす」
「?」
ボッ!!
「ぅわあ!?」
「・・・な・・・・・・・・・っ!!」
おー、驚いてる。こんなラジオくらいだったら楽勝で直せるけどな・・・。
「これでいいかな?」
「(カッコつけたがりですね・・。)」
「・・・・・・こりゃおどろいた・・・・・・あんた「奇跡の業」がつかえるのかい!?」
「なんだそりゃ」
「ボク達、錬金術師ですよ」
「・パイトンっていったら少しは名が通ってると思うんですが。」
「待て待て待て!!なんでだけなんだよ!?エルリック兄弟も結構名が通ってるっつーの!」
ってゆーかラジオを直したのはアルだ!!
「そんなこと私の知ったことじゃありません。」
「こーの自分勝手!!」
「エルリック・・・エルリック兄弟と・パイトンだと?」
「ああ、聞いたことあるぞ!」
「・パイトンと、エルリック兄弟の兄の方がたしか国家錬金術師の・・・」
「“大蛇(おおへび)の錬金術師”・パイトンと、“鋼の錬金術師”エドワード・エルリック!!」
「yes!」
ほーらちゃんと知ってんじゃねーか。ま、オレ達も有名になったってことか!
「いやぁあんたが噂の天才錬金術師!!」
「なるほど!こんな鎧を着てるからふたつ名が“鋼”なのか!」
「で、あんたが“大蛇の錬金術師”か!さすが最年少で国家錬金術師になったことはあるな!何ていうんだろうなぁ!こう・・・オーラが違うっていうか・・・」
「あんたはなんでふたつ名が“大蛇”なんだ?」
「万能、天才だからです。」
「蛇ってそういう意味があるのか!?」
「そういう訳ではありませんが・・・まあ、いろいろと意味があるんですよ。“大蛇”には。」
「へえ!そうなのか!」
「すげえ!」
「サインくれー!」
そうやって褒められてる(?)のは、と、アル。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ちょっと待て。
「あのボクじゃなくて・・・」
「へ?」
「あっちのちっこいの?」
「“鋼の錬金術師”はあの虫みたいにちいさいのですよ。」
ブチッ
「誰が豆つぶドちびか――――――ッ!!!」
「「「「そこまで言ってねえ――――!!」」」」
「私はそれっぽいこといいましたけど。」
そうだ!が「虫みたいにちっこい」とか言いやがったんだ!だぁ――くそ!!!
「ボクは弟の、アルフォンス・エルリックでーす」
「オレが!“鋼の錬金術師”!!エドワード・エルリック!!!」
「私は正真正銘・パイトンですけどね。」
「し・・・失礼しました・・・」
ったく・・。分かればいいんだよ分かれば!!
「エドワード、えらそうですよ。」
「(ヒィ、心読んだ!?)偉いんだ!!」
くそっ馬鹿にしやがって!!!
「こんにちわおじさん。あら、今日はなんだかにぎやかね」
「おっ、いらっしゃい。ロゼ」
・・・・・・・・・・・・誰だ?あの人・・。
「今日も教会に?」
「ええ。お供えものを。いつものおねがい。・・・・・・あら、見慣れない方が・・・。」
「錬金術師さんだとよ。さがし物してるそうだ」
「ども。」
「・・・どうも。」
「さがし物見つかるといいですね!レト神の御加護がありますように!」
この人もレト神だとかなんだろーかの信者・・・だよなー。
「ロゼもすっかり明るくなったなぁ」
「ああこれも教主さまのおかげだ」
「へぇ?」
「あの子ね、身寄りもない上に去年恋人まで事故で亡くしちまってさ・・・」
「あん時の落ち込み様といったら、かわいそうで見てられなかったよ」
「そこを救ったのが、創造主たる太陽神レトの代理人、コーネロ教主の教えだ!」
「生きる者には不滅の魂を。死せる者には復活を与えてくださる。その証拠が「奇跡の業」さ」
「お兄さんも一回見に行くといいよ!ありゃまさに神の力だね!」
「「死せる者に復活を」・・・?」
「・・・・・・・・・うさん臭ェな」
≪祈り信じよ さすれば汝が願い成就せり≫
あとがき。:わー。ハガレン初めて書いた!もーわけわからん。主人公は男の子。エドと同い年。
っつーかやっぱ台詞だらけだねー。わー。やんなっちゃうねぇ。
そして主人公、大蛇の錬金術師。いえ、「だいじゃ」じゃなくて「おおへび」って読んでくださいね?
そーしないと変なかんじになりますから。
さーて次は、一巻の18ページくらいから始まる予定ですv(予定は未定☆)
それでわvV