2017年5月
姫路西と東についての話がメインになりますが龍野相生の参考にもなると思います。
初めに書いておきますが、以下は私個人の考え方であり、間違っていることもあるかもしれせんし、押し付けるつもりもありません。
まず
今年度の入試において、太子西中からは姫路東に比べて姫路西への進学者が極端に少なかった理由について。
当塾から姫路東の推薦に3名が合格したのですが、この3名は西への合格も可能でした。
決めたのは本人であり、私の意志は関係ありません。
姫路西への合格が確実ではなく、早めに合格を決めたいというのが理由のようでした。
でも、私としては結果として間違った判断だとは思っていません。
(ちなみに中学のときのテストでは大抵この3名のだれかが学年トップでしたが、
3名とも模試の偏差値は一番いいときで70を少し超える程度で平均すると60後半でした。)
理由なのですが、別ページの大学進学者数を見てもらえるとおわかりになると思うのですが
姫路西と東の大学進学者数は、東大と京大を除けばそれほど変わらないということです。
進学校にはそれぞれの目標があるはずなのです。
私の推測では、
西は東大京大の合格者数を多くしたい、東は神戸や岡山がメインだと思います。
(阪大もいますが、学区統合後はそのあたりの層が西へ移動できるので、今後恐らく減ると思います。)
阪大以上を目指すには当塾に中1から通っている生徒の場合、兵庫模試での偏差値が常に70を上回っているようでないと難しいと思っています。
もちろん高校入学後の生活の仕方(部活動メインか塾や予備校メインか)によっても大きく変わります。
模試の偏差値65以上で楽に推薦で姫路東に合格した生徒が、部活動に力を入れすぎて県立大の場合もあれば
偏差値60に届いていなかった生徒が、龍野高校合格後に塾にも通い頑張って岡山に合格したりと。
部活動をしていても成績上位の生徒も少数ですがいますし、部活動(特に団体競技)を頑張った場合は就職に有利になる場合が多いようです。
(ただ、そういう生徒がいるからといって、自分の子供がそうでなかったときに絶対比べてはいけません。
努力することが大事で、その努力の結果に個人差があるのは仕方ないことです。)
同じ姫路東合格者でも、塾に頼らず自力のみで合格したような生徒は、理解力も十分で自分で勉強する習慣がついているので
高校入学後も良い結果になる場合が多いようです。
話がそれましたが、メインの目標とする大学により授業の難易度や進むスピードは当然違ってきます。
内申が満点なら、模試の偏差値は65程度でも西に合格できる場合もあります。
ギリギリでも合格しさえすれば、あわよくば京大や阪大も狙え、神戸や岡山も十分狙える、と考えるのは甘いと思います。
姫路西でも現役で岡山以上は半数なのです。推測ですが、真ん中あたりで兵庫模試の偏差値に換算すると70程度だと思います。
そのときの出来不出来もありますが、高校入学時の65と70の違いはかなり大きいです。
まず、公立の場合、上位校ほど良い教師による全員に効果的な授業が行われているというわけではありません。
次に、極端な例になりますが、もし当塾に中3になってから太子高校狙いの学年で平均以下の生徒が入塾したとします。(受け入れていませんが)
数学の計算があやふやで英単語もわからないものが多いような場合、授業についてくるのはまず不可能です。
個別指導で基礎的なことから丁寧に教えてもらった方が、同じ時間なら効果があるはずです。
塾の場合は自分に合わなければ転塾可能ですが、高校の場合はそうは行きません。
東大や京大狙いの難易度とスピードで授業が進められた場合、神戸岡山狙いの生徒には逆に効率が悪いのです。
ただ、偏差値の高い学校ほど勉強しようとする雰囲気は良いということはあります。
龍野でも勉強意欲の高いグループにいれば阪大も可能でしたし(過去形)、逆にやる気のないグループに入れば酷いことになります。
上で「阪大も可能でした」と過去形で書いた理由なのですが、別のページの龍野の阪大合格者はあまり変化がありません。でも神戸は徐々に減っています。
この頃から龍野から姫路への流出は進んでいると思われます。龍野で上位に多くいた下宿生がほとんどいなくなったようです。
25年度の西中から姫路西東への進学者は3名だけです。(恐らくこの年の入学者が2016年の大学進学者数にあたります。)
実は当塾に受験すればまず合格したであろう生徒が5名いたのですが、全員龍野に進学しました。
男子は自分がしっかりしていれば東も龍野も変わらないと信じて、女子は東ではついていけないかもしれないのが怖いという理由でした。
龍野でも勉強意欲の高いグループにいて、塾にも通っていれば阪大も狙えたのです。
しかし、翌年から成績のいい生徒は姫路に行く傾向が高まり、去年と今年は上位者のほぼ全員が姫路を受験したようです。
ということは、龍野には阪大や神戸を狙うようなグループは存在しなくなるということになります。
龍野周辺の塾も阪大や神戸狙いのクラスはなくなり、東進等のビデオ授業くらいしか手段がなくなる可能性が大きいです。
学校内の雰囲気では、龍野や相生で、周りに比べて自分はよく頑張っていると思い込んでいても、
西や東の生徒に比べると全く努力が足りないということは大いにあると思います。
どの高校でも、真ん中程度以上で合格しないと厳しいです。東の場合だと推薦で合格できればそれにあてはまります。
でも、みんながこんな考え方をすると、どの高校も定員割れになるんですよね。(笑)
あと、特に入学時に上と下の差が大きい高校ほど注意が必要です。
姫路東だと兵庫模試の偏差値にして上から下まで5程度の差くらいにほとんどの生徒が納まりますが
龍野の場合は上と下が15くらいの差がありました。(今は上位が少なくなり10くらいかなと思いますがそれでも大きいです)
姫路西も下は60から上は75を越えるような生徒まで15以上の差があります。
上下の差が大きな学校にギリギリで入学した場合、頑張ってもなかなか上に上がれないため精神的にきついと思います。
また、上位層に合わせた授業が行われる場合が多いので、下位では授業についていけなくやる気をなくしてしまう恐れさえあります。
(この話を中3の冬の懇談以外ですることはほとんどありません。目標を高く持っていたほうが熱心に受験勉強すると思うので。)
大学の場合は、ギリギリで入学しても授業についていけないということはほとんどなく、就職にも有利になる場合が多いですが
高校は出来るだけ偏差値の高いところを狙うよりも、十分努力した上で自分にあった学校に入学するのがいいと思っています。
子供の性格等にもよるので一概に言えることではなく、難しいのは確かなのですが。
最後に大事なことなのですが、進路選択時に押し付けはだめだということです。
もちろん、出来るだけ多くの情報を与えた上でです。
どの高校を選んだにしても、何の不満も苦労もなく3年間過ごせることは少ないはずです。
不満や苦労があったときに、自分で選んだ結果なら頑張って何とかするしかないのですが
それが押し付けられた結果ならどうでしょうか?お子さんによるとは思いますが。