国語科学習指導案
1.学年       5年
2.単元名   意図や根拠をはっきりさせて
3.教材名    大造じいさんとがん
4.学習目標
  ・ どの叙述を根拠にするかを明らかにしながら、自分の読み取りや考えを的確に話すことができるようにする。                                                
  ・ 他者の意見と自分の意見とを比較したり、情報の価値を吟味したりしながら聞くことができるようにする                                  
  ・ 話合いや評価活動を通して、自分の考えの深まりを確認し、音声表現の楽しさを感じ取ることができるようにする。
5.学習素材について  
   
   国語科の学習では、読書や生活体験の違いによって、語感や語彙の豊富さ、想像の仕方や感想の持ち方などに個人差が大きく、特に、文学作品の主題に関する価値観や感性の違いは、各人の考えを認め合うことを前提としなければ集団学習として成り立たない。 
   そこで本単元では、作品の主題を作者から発信されたメッセージとしてのみ把握するのではなく、読者によって受けとめ方は多様であることを前提に、子供たちが各々自分の生活と関わらせながら感じ取ってきたものを自由に論じ合う立場で授業を試みた。ひとつの答えを探り当てるためではなく、様々な受けとめ方を伸び伸びと論じ合わせたいと考えた。
   この他にも、日常生活においては以下の様な様々な活動や遊びを通して、音声言語を鍛える取組みを行ってきた。
  ・ 一分間スピーチ(スピーチメモの利用、質問タイムの設定)  
  ・ ディベート  
  ・ 根拠を明らかにして発言する話形の徹底(ニュースを伝える)  
  ・ 伝言ゲーム、連想ゲーム      
6.支援
   
   自分の思いや考えを言葉で表現し伝えていくことが、問題解決につながることを毎日の生活や授業、調べ学習の発表等の取り組みを通して気付かせ、自己表現力(コミュニケーション能力)を育てて行くことを大切にし、気になる言動が生まれた場合には、全体の場で考え話し合ってきた。今では、声かけがクラス枠を超えて出来るようになってきている
 そこで、「よい聞き手は、よい話し手を育てる」ということ、相手の話を受け止めることが聞くことであり、そうすることが相手を大切にすることにつながることや、聞き合うことが、自分はもちろん全ての人を大切にすることであると伝え続けている。
   国語科でディベ−トを行うと、次のようなメリットがあると考えられる。
  ★少人数で話し合うことができるので、ふだんあまり発言しない児童の発言機     会が増える。
  ★話し方のマニュアルがあるので、児童が話し合いに参加しやすい。
  ★ゲ−ム的な要素が強く、児童が生き生きと発言する。
  ★立論、反駁をするためには、教材文を読み込まなければならないので 学習     課題に対して自分の考えを持ったり、深めたりすることにつながる。
  ★学習課題を肯定側、否定側の両方の立場から考えることによって、読みを深    めることができる。

7.学習計画(全8時間)

   ・全文を読み、感想を話しあって、学習問題をつくる。(2時間)
    (1)残雪のすごいところはどこだろうか。
    (2)大造じいさんは、どんな人なのだろうか。
    (3)大造じいさんと残雪が今度対決したら、どちらが勝つだろうか。
   ・めあてにそって、一人調べをする。(2時間)
   ・一人調べを発表し、話し合う。(3時間)
   ・「大造じいさんと残雪が今度対決したら、勝つのは大造じいさんである。」という論題でディベ−トを行う。(本時)

8.本時の学習
   
   1)立論    <反対派・賛成派>…………各3分
   2)反論・質問 <反対派・賛成派>………各2分 
   3)作戦……………………3分
   4)最終弁論  <反対派・賛成派>…………各3分
   5)判定(審判団)……………………3分