サッカーのワールドカップ(W杯)ドイツ大会への“出場切符”をかけ、
八日夜に北朝鮮との大一番に臨む日本代表。
地上波で独占放送するテレビ朝日系では、高視聴率への期待感をふくらませている。
 
ところで、そのサッカー中継だが、視聴率は関西がつねに関東より低いといわれる。
お祭りが大好きなはずの“関西人”のほうが、冷めているのはなぜなのか?
 
19・7%。
日本がドイツ行きに王手をかけたアジア最終予選・バーレーンとの一戦の
関西地区の平均視聴率(ビデオリサーチ調べ)だ。
 
四日午前一時半すぎからという未明の時間帯にもかかわらず、
ゴールデンタイムの合格点並みの数字を弾き出した。
 
しかし、同時間帯の関東地区は23・8%と4ポイント高かった。
実は、最終予選のこれまでの四試合の視聴率はすべて東高西低だった。
 
この現象について、在阪の放送関係者から「阪神タイガース」の影響を挙げる声が多い。
最終予選を関西地区で放送する朝日放送も「関西は野球文化が根強い。
特に阪神に思い入れの強い人が多い。
サッカーも熱が入るが、二つの物事に熱中すると勢いは減衰するでしょう。
阪神に思い入れのある分、サッカーはそがれてしまう」と話す。
 
実際、最終予選初戦の北朝鮮戦が関東で47・2%とテレビ朝日開局以来最高となったが、
関西の朝日放送では43・5%。同局の歴代スポーツ中継では五位にとどまった。
今季の巨人と阪神のこれまでの六試合の視聴率はすべて西高東低。
 
野球中継の多い読売テレビは「野球は、もともと関西人にぴったりのスポーツ。
途中であれこれつっこむ時間がいっぱいある。サッカーは展開が速くて、そんな暇もない。
監督になったつもりでいたい関西人には合わないのでは…」という分析も。