地元紙のありがたさ

大阪の地下鉄の開業のニュースです。
おそらく、同じ人に取材した文章です。
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大阪日日新聞
車いすで参加した池田市の○○○○さん(40)は「電車とホームにはまだ段差がある」と指摘しながらも
「車内や駅構内の案内表示は聴覚障害者にも配慮されていて分かりやすい。勤務先が大阪市内なのでまた乗りたい」と話していた。

朝日新聞
一方、車いすを使う同府池田市の男性(40)は「車いすの前輪がホームと列車のすき間に挟まった。
期待していたのだが」と残念そうだった。

(引用終り)
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記事に取り上げられている出来事ではなく、取り上げ方に注目してください。
大阪日日新聞は男性の話のプラス面とマイナス面をバランスよく紹介しています。

これに対して、朝日新聞は取材した男性の話を半分しか掲載していないことが分かります。
しかも、男性の評価のマイナス面だけを抜き出しているのです。

この記事に限らず、これまで出てきたように、全国紙の大阪の記事は、
大阪のマイナス面だけを取り上げる傾向が非常に強いのですが、
なぜ、こういうことになっているのでしょうか。

私見では、それは全国紙に対抗して全国紙を牽制する、有力な地元紙がないからです。
大阪日日新聞は地元紙と言っても残念ながら、全国紙とは較べようのないほどの小部数です。

大阪はもともとの地元紙が、そのまま全国紙になってしまったために
現在の大阪には、全国紙を牽制し、全国紙と対抗できるほどの地元紙の力はないのです。
大阪の全国紙の記事に、なんでもかんでも大阪が駄目という調子の地域的な偏向が多いのは、このためです。



この文章をご覧になってる全国の皆様へ、お願いします。

地元紙を大切にして下さい。

地元紙にもいろいろ問題はあると思いますが、地元紙がなくなるということは、
全国紙に好き勝手に書かれるということなのです。


関連

全国紙の人事
http://ugaya.com/column/taisha1.html
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名古屋の社会部長とデスクというと、
>
なんだかいかにも無知な田舎者のように聞こえるかもしれないが(名古屋のみなさんごめんなさい)、
>
T部長は東京社会部の、Iデスクは政治部の生え抜き、朝日新聞社のエリート中のエリートだったし、
>
実際その後お二人とも東京に帰り、東京の新聞編集の中枢ポストを歴任、順調に出世された。

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