「新型インフルエンザ」報道 2  09522
                              その1  その3

今回取り上げるのは、マスコミの印象操作によって汚染された情報ではなく
国立感染症研究所・感染症情報センターの生のデータである。
http://idsc.nih.go.jp/idwr/kanja/infreport/report.html

ここの第22報(412日〜418日)と第23報(419日〜425日)に
非常に興味深い数字が残されている。

「学級閉鎖学校数」という項目を取り上げると、
21pdf)までは全国の都道府県でほとんど0だったのが(全国で3)、
22pdf)になると、突然、東京が16、関東近県が27、中部圏が512、東北・北海道が123
数字が跳ね上がるのだ。 該当部分の拡大図jpg)。

この時、関西は滋賀2、京都0、大阪1、兵庫0である。

次の23pdf)でも、関東では収まりつつも東京では依然として11の「学級閉鎖学校数」。
中部は前週と変わらず(岐阜は不明)。東北も収まりつつも57の県がある。 該当部分の拡大図jpg)。
北海道の数字が大きいのは通常の季節性のインフルエンザか。 

この週、関西は滋賀3、京都2、大阪2、兵庫0と若干増加した。

この数字の流れを見ると、4月半ばに東京あるいは関東でインフルエンザが流行し、
それが東北と中部に広がっていったと見るのが自然である。



このインフルエンザが新型インフルエンザであったと断定はできない。、

しかし、その1で批判した関西から新型インフルエンザが広がったという官・報一体の印象操作には
何の根拠もなかったのに対し、このデータは新型インフルエンザは東京(関東)から広がったのでないか
という推測を裏付ける根拠となりうるものだ。

そして気になるのが、遅くとも5月の始めには確認されていた都内の医師の「診察拒否」である。
この「診察拒否」の背景にはやはり、都内の医師たちの間にも上の推測があったのではないだろうか。
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月の段階ですでに関東で新型インフルエンザが広がっているという噂があったのが「診察拒否」の原因でないか。
この「診察拒否」は、早く新型インフルエンザの発生を公表してくれという医師たちの精一杯の抗議ではなかったのか。

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