こうして歴史は作られる
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産経新聞 06年3月20日 朝刊掲載
MOSTLY
CLASSIC 5月号 きょう発売
サントリーホール
豊穣の20年
20日発売の月刊音楽情報誌「モーストリー・クラシック」5月号の特集は、
今年10月、開館20周年を迎えるサントリーホールです。
タイトルは「すべてはサントリーホールから始まった。」。
わが国初のコンサート専用ホールとして、豊かな音響、洗練されたサービス、
「ホール=入れ物」の枠を超えて自ら主催事業を発信するなど、
旧来のイメージを完全に覆し、世界中の一流音楽家の名演の数々を生んできました。
節目にあたり、ホールの軌跡とともに、日本の音楽界の成長を振り返り、あるべき姿を徹底検証します。
(引用
終わり)
上と同じ文章。
http://www.eonet.ne.jp/~0035/mostly.jpg
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おそらく産経新聞の人はクラシックはあまり詳しくはないのでしょう。
そこで、この文章を書くにあたり次のようなページを参考にしたのかもしれません。
http://www.yasui-archi.co.jp/yasui/20051005.html
>サントリーホールが、クラシック音楽専用ホールとして幕を開けたのは1986年。
>当時としては画期的なコンセプトであり、その後生まれる同種のホールのきっかけとなった。
ぎりぎり嘘だけはついていない文章ですが、正確さも誠実さもありません。
産経新聞の人が知らなくて、安井建築設計事務所の人が知っていて隠しているのは
こちらです。
「いつ、どこで、なにが起きたか」の積み重ねが歴史であるとすれば、
大げさに言えば
(個人的には大げさでもなんでもないのですが)、
産経新聞の文章は、歴史が作られるまさにその現場の文章だと言えるのでしょう。
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