Let it be


昨日、ビデオを見ようとしてテレビをつけたら、ダ・ヴィンチの受胎告知という番組が終了したところだった。見たかったなあと思い、いったいどんな番組だったのかネットで調べてみた。しかし、番組表には受胎告知の文字はない。その時間はみんなのうたの時間だった。

ま、いいか。ネットついでに受胎告知について気になっていたことを調べよう。受胎告知の絵は、マリアは右側、ガブリエルが左側に描かれていることが多いが、これには何か理由があるのだろうか。

エル・グレコの受胎告知が左右反対なのがわかった。右上からガブリエルが天から降りてきたように左下のマリアに向かって右手をかざしている。お祈りをしているマリアはやや振り向きかげんにガブリエルをみている。色彩は暗いが、全体に動きが感じられて、映画の一画面のようだ。

左右の理由はわからない。でもひとつ興味深いことを知った。

受胎告知においてマリアは「お言葉どおり、この身になりますように」といって受諾するが、その英訳が、"Let it be to me according to your word." ということらしい。

ビートルズの曲 Let it be はこれに由来しているといこと。歌詞に Mather Mary comes to me とあるメリーが、聖母マリアのことだと知ったのは、恥ずかしながら数年前のこと。中学生のころ英語の歌詞をそのまま覚えたので、その深い意味など考えたことがなかった。メリーという母親が「なるようになるさ」というなぐさめる言葉で、母は偉いという歌だと思っていた。

たぶん、ちょうど小学生高学年のころに、「ママは太陽」という海外TVドラマ(ドリス・デイ主演)をNHKでやっていて、主題歌が「ケセラセラ」だったのだが、そのドラマとだぶったのかもしれない。日本語の声はたしかペギー葉山で「ケセラセラ、なるようになるわ、先のことなどわからない」と歌っていたのだ。

しかし、Let it be は、聖母マリアが受胎告知のときの言葉だったのだ。

あ、そうそう、ダ・ヴィンチの受胎告知が、3月20日から6月17日まで東京国立博物館で展示されるらしい。テレビ番組はその宣伝だったようだ。たぶん、Webサイトの動画とおなじ映像だろう。
http://www.leonardo2007.jp/


月 - 3 月 12, 2007   12:37 午前