その3 生活調査斑の取り組み

8月2日、今日は生活調査斑の活動を紹介してみよう。CBRの主戦場は地域にある。主役は一軒一軒の家族であり、それを支えるCBRワーカーさんたちだ。私たちは昨年からワーカーさんの活動と家族のうけ止めに関心を持って聞きとりをはじめた。今回はさらに深めて生活環境、ワーカーの活動、介助者の健康の三点に絞って聞き取りを行った。このグループは訓練士、看護師、医学生、看護学生と多彩なメンバーで構成されていて、事前に用意された質問紙にもとづいて参加者それぞれの切り口で聞き取りが進められていく。2グループに分かれて1日5件ずつ、7月31日からの三日間で全部で30件訪問するのだそうだ。これだけの数をまわるとある程度の実態が見えてくる。

生活調査班の手法は在宅訪問。
一軒一軒を回って、御家族の障害のこと、生活のこと、ワーカーさんのこと、
など聞き取っていく。
そこから得られる情報は貴重だ。

介護者の血圧チェックも重要な
調査項目。
若い人たちの血圧が意外に高い。

子ども達の笑顔はどこもかわらない。
畑の中の小道と自転車と子どもの笑顔、抜群の取り合わせ!

密造酒? に笑顔ほころぶ藤田さんと
森裏さん。左は通訳のイエンさん。

家の中に入らせていただく。かまどがおいてあるだけで、ガスのない家も多い。
一方では不釣合いにもDVDセットがおいてあったり・・・。
家計の平均収入は月額70ドル前後で現金収入は決して多くない。

ワーカーによる訓練で機能の回復が見られて好意的に受けとめられていること、視力障害や口唇裂などはワーカー訪問の対象になっていないこと、ワーカーさんは無給でワーカー自身の生活が大変なこと、など今後の制度上での改善が求められる。参加したひとりは「生活の場を見てみて、なぜ健診やリハビリに通えないのか、いけない現状があることが良くわかった」と感想を話してくれた。今さらながら現状にあった制度の改善が重要であることを教えられた。