最近読んだ本(生物学関連に限らず)


「ゴキブリ・マイウエイ−この生物に秘められし謎を追う」 大崎遥花著 山と渓谷社 ISBN978-4-635-06315-9

「なぜヒトだけが老いるのか」 小林武彦著 講談社(現代新書) ISBN978-4-06-532640-4

「豆腐の文化史」 原田信男著 岩波書店(岩波新書) ISBN978-4-00-431999-3

「世界はラテン語でできている」 ラテン語さん著 SBクリエイティブ(SB新書) ICBN978-4-8156-2126-1

「教養の人類史−ヒトは何を考えてきたか?」 水谷千秋著 文藝春秋(文春新書) ISBN978-4-16-661431-8

「科学でかなえる世界征服 How to take over the world」 Ryan North著 吉田三知世訳 早川書房 ISBN978-4-15-210255-3

「未完の天才南方熊楠」 志村真幸著 講談社現代新書 ISBN978-4-06-532636-7

「ナマケモノは、なぜ怠けるのか?−生き物の個性と進化のふしぎ」 稲垣栄洋著 ちくまプリマ―新書 ISBN978-4-480-68450-9

「身近な植物の賢い生き方」 稲垣栄洋著 ちくま文庫 ISBN978-4-480-43878-2

「自然、文化、そして不平等−−国際比較と歴史の視点から」 トマ・ピケティ著 村井章子訳 文芸春秋 ISBN978-4-16-391725-2

「増えるものたちの進化生物学」 市橋伯一著 ちくまプリマー新書 ISBN978-4-480-68446-2

「進化が同性愛を用意した−ジェンダーの生物学」 坂口菊恵著 創元社 ISBN978-4-422-43046-1

「ものがわかるということ」 養老孟子著 祥伝社 ISBN978-4-396-61763-9

「まくらの森の満開の下」 春風亭一之輔著 朝日新聞出版 ISBN978-4-023-32276-9

「無用の効用」 ヌッチョ・オルディネ(Nuccio Ordine)著 栗原俊英(翻訳) 河出書房新社 ISBN978-4-309-23124-2

「遅れた花 私の写真ノート」 酒井忠康著 クレヴィス ISBN 978-4-909532-87-9

「日本三百名山ひと筆書き 田中陽希日記」 田中陽希著 平凡社 ISBN 9784140817001

「オードリー・タン 母の手記『成長戦争』 自分、そして世界との和解」 近藤弥生子著 KADOKAWA ISBN 9784046807533

「宇宙の終わりに何が起こるのか」 ケイティ・マック著 吉田三知世(翻訳) 講談社 ISBN 9784065174791

「早すぎた男 南部陽一郎物語−時代は彼に追いついたか」 中嶋 彰著 ブルーバックス ISBN 9784065258132

「地球外生命アストロバイオロジーで探る生命の起源と未来」 小林憲正著 中公新書 ISBN 9784121026767

「植物は"知性"をもっている20の感覚で思考する生命システム」 ステファノ・マンクーゾ、他 著 久保耕司(翻訳) NHK出版 ISBN 9784140816912

「生物はなぜ死ぬのか」 小林武彦著 講談社現代新書 ISBN 9784065232170

「土になる」 坂口恭平著 文芸春秋 ISBN 978-4-16-391428-2

「カイメン すてきなスカスカ」 椿 玲未著 岩波書店 ISBN 978-4-00-029706-6

空のふしぎがすべてわかる すごすぎる 天気の図鑑」 荒木健太郎著 KADOKAWA ISBN 978-4-04-605151-6

「What Is Life? 生命とは何か」 Paul Nurth著 竹内 薫(翻訳) ダイヤモンド社 ISBN 978-4-478-11107-9

「養生の思想」 西平 直著 春秋社 ISBN 978-4-393-31306-0

「病と妖怪 予言獣アマビエの正体」 東郷 隆著 集英社インターナショナル新書 ISBN 978-4-7976-8071-3

「絶対に面白い化学入門−世界史は化学でできている」 左巻健男著 ダイヤモンド社  ISBN/JAN 10-447811272X

「物理学者のすごい思考法」 橋本幸士著 集英社インターナショナル新書  ISBN/JAN 10-4797680679  
  朝日新聞掲載(2021/05/08)の須藤 靖の書評も秀逸

「ざんねんないきもの事典−おもしろい!進化のふしぎ」 今泉忠明監修 高橋書店 ISBN/JAN 9784471103644

「続ざんねんないきもの事典−おもしろい!進化のふしぎ」 今泉忠明監修 高橋書店 ISBN/JAN 9784471103682

「続々ざんねんないきもの事典−おもしろい!進化のふしぎ」 今泉忠明監修 高橋書店 ISBN/JAN 9784471103699

「もっとざんねんないきもの事典−おもしろい!進化のふしぎ」 今泉忠明監修 高橋書店 ISBN/JAN 9784471103743

「さらにざんねんないきもの事典おもしろい!進化のふしぎ」 今泉忠明監修 高橋書店 ISBN/JAN 9784471103873

「まちの植物のせかい−そんなふうに生きていたのね」 鈴木 純著 雷鳥社 ISBN/JAN 9784844137597

「したたかな植物たち 春夏篇−あの手この手の(秘)大作戦」 多田多恵子著 ちくま文庫 ISBN/JAN 9784480435729

「したたかな植物たち 秋冬篇−あの手この手の(秘)大作戦」 多田多恵子著 ちくま文庫 ISBN/JAN 9784480436191

「昆虫学者はやめられない」 小松 貴著 新潮社 ISBN 978-4-10-35179-7

「怖くて眠れなくなる植物学」 稲垣栄洋著 PHP研究所 ISBN 978-4-569-83664-5

「演歌・ナツメロ植物図鑑」 柴岡弘郎著 岩波ブックセンター ISBN 978-4-904241-75-2

「虫のしわざ 観察ガイド」 新開 孝著 文一総合出版 ISBN 978-4-8299-7203-8

「犬と人の生物学」 スタンレー・コレン著 三木直子訳 築地書館 ISBN 978-4-8067-1477-4

「菜の花と人間の文化史 アブラナ科植物の栽培・利用と食文化」 武田和哉・渡辺正夫編 ISBN 978-4-585-22701-4

街でよく見かける雑草や野草がよーくわかる本」 岩槻秀明著 秀和システム ISBN 978-4-7980-4136-0

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2015年

「『先送り』は生物学的に正しい 究極の生き残る技術」 宮竹貴久著 講談社 ISBN 978-4-06-272839-3
生死に関わらないなら今すぐしなくても、機が熟すまで先送りするのが進化生物学的に正しい。これは単なる「思考停止」ではなく「今、決めないという知恵」であると、進化論と現代人間社会を比較しつつ説く非常に納得のいく内容である。

「海野和男の昆虫撮影テクニック」 海野和男著 誠文堂新光社 ISBN 978-4-416-71416-4
旧版のフィルムカメラ中心のテクニックをデジタルカメラ用に書き直し、作例も実際にデジタルカメラで撮影されたものが多数掲載されている。

「消えゆくY染色体と男たちの運命 オトコの生物学」 黒岩麻里著 秀潤社 ISBN 978-4-7809-0892-3
ヒトの性染色体XYの解説をもとにY染色体が、Y染色体の先祖X染色体から♂化に必要でない領域をどんどん失い、現在50遺伝子ほどが残っているだけという事実を示す(風前の灯火?)。このうちのSRY遺伝子が♂化スイッチとして働き、ドミノ的に下流の一連の♂化遺伝子群に作用する。Y染色体が父親から息子へと一義的に伝達されるため、Y染色体の特性の由来と分布を調べることによって人類の先祖がどのような経路で大陸間にひろがっていったかが理解できる(ミトコンドリアの特性が母性ルーツを辿れるのと同様)。Y染色体はときに男性の富と権力の象徴と見立てることもできる。世界最強のY染色体はチンギス・ハーンのそれで、僅か30世代を重ねることで、アジア16地域で推定約1600万人の男性に受け継がれている。非常に平易な文章で一気に読める。

「分子から見た生物進化 DNAが明かす生物の歴史」 宮田 隆著 講談社 ISBN 978-4-06-257849-3
染色体DNAは細胞・個体の設計図である遺伝情報として働くのみならず、これまでの進化の情報をも包含している。DNAの翻訳領域および非翻訳領域における突然変異(塩基置換)頻度の測定結果と分子進化の中立説を基盤に、これまで生物の形態・生態を目印になされてきた生物の分類を、進化の系統樹にしたがって分類する妥当性を解説し、これまでの分類学で不明瞭であった生物群(主に原生動物)の進化・分類にも言及している。興味をかきたてるように記載されているが少々難解な部分もあり。

「これだけ!生命の進化」 夏 緑 著 秀和システム ISBN 978-4-7980-4329-6
イラスト(漫画)をふんだんに使った子ども向けの本であるが大人も十分に楽しめる。日本人のルーツを辿るところから物語が始まり、猿人、恐竜へと生物の進化を遡るように進み、宇宙・地球の歴史を紹介しつつ、最後に生命の起源と考えられている核酸RNA(←生命の試作品とよんでいる)にたどり着く。小学生高学年〜中学生程度を対象に書かれているように思えるが、難解な内容や学術的に確立されていない概念も含まれているが読み物としてはおもしろい。

「新・戦争論 僕らのインテリジェンスの磨き方」 池上 彰・佐藤 優著 文藝春秋 ISBN 978-4-16-661000-6

「生物学の「ウソ」と「ホント」 最新生物学88の謎」 池田清彦著 新潮社 ISBN 978-4-10-423111-9

「昆虫科学読本 虫の目で見た驚きの世界」 日本昆虫科学連合編 東海大学出版部 ISBN 978-4-486-02035-6
日本の昆虫科学関係の16学協会からなる日本昆虫科学連合が2010年から2012年にかけて開催した3回のシンポジウム「新時代の昆虫科学を拓く」の集大成としてまとめられた本である。全体としてストーリー性があるわけではないが、最近の昆虫科学のトレンドが各学協会を代表する第一線の研究者によって執筆されており興味深い内容が盛りだくさんである。ただ、この種の本の常として執筆者あるいは研究領域によって研究レベルにかなり差があることは否めない。

トマ・ピケティの新・資本論」 Thomas Piketty著 村井章子訳 ISBN 978-4-8222-5072-0
数年にわたって仏リベラシオン紙に連載された時評をまとめたもので、所得・資産格差の根源を不平等ととらえ、富裕税・相続税の強化や強力な累進課税の導入を説いている。随所に前大統領のサルコジの政策や人間性に「?」を突きつけつつ、現在のEUの諸問題にも問題提起のみならず解決策(少なくとも試みるのに値する策)も提言しており経済学の素人にも何となく分かったような気にさせるところはさすがである。

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2014年

「エピジェネティックス 新しい生命像をえがく」 仲野徹著 岩波書店 ISBN 978-4-00-431484-4
遺伝子DNAの総体、ゲノム、は細胞・個体・生命の設計図である。全ての遺伝情報はDNA中の塩基の並びとして暗号化されており、分化・発生・環境変化に応じて適切に読み出される(遺伝子発現)。近年、この遺伝情報の読み出し(および読み出し抑制)に塩基配列の情報のみならず、クロマチンのヒストン修飾(アセチル化、脱アセチル化、メチル化など)やDNAのメチル化が関与しており、これらの修飾状態が細胞分裂後のみならず、仔や孫の代まで維持され得ることが明らかにされた。これはいわばDNA塩基配列の遺伝情報に上書きされた付箋や伏せ字と見なされ、、エピゲネティック制御とよばれている。本書ではエピジェネティック制御の分子機構を解説し、この制御によって説明できる現象の数々(例えば植物の春化現象、哺乳類のX染色体の不活化と三毛猫、癌、遺伝病など)を紹介している。ところどころ難解な部分もあるが、非常に興味深く読み通せる内容である。

「京都大学人気講義 サイエンスの発想法」 上杉志成著 祥伝社 ISBN 978-4-396-61491-1
京都大学理科系1・2回生向きの全学共通講義の抜粋であるが、生物学と化学の両方を題材にして「アイデアを出す力」を養うことを主目的としている。理科系の学生のみならず大学入学直後の全ての学生に一読してほしい一冊である。

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2013年

「雑談力が上がる話し方 -30秒でうちとける会話のルール-」 齋藤孝著 ダイヤモンド社 ISBN 978-4-478-01131-7
当たり前のことが書かれていて、お気楽に読める本。そのうえ、簡潔な言い回しで妙に納得!例えば、「雑談力は、相手との距離を縮め、場の空気をつかむことです;もちろん話し上手と雑談上手は違うのです;必要なのは会話力ではなくコミュニケーション力です;雑談は会話ではなくコミュニケーション、だから「中身がない話」であることに意味があるのです」などなど。さらに「私たちは無意識のうちに、この人に近づいていいのかどうかを、雑談というリトマス試験紙を使って瞬時に判断しているのです」とも解く。でも最後の「雑談力は、生きることそのもの;雑談力がある人は雑草力(かつてニュースになったド根性大根のような)のある人のようだ;また、雑談力は、自分が強く生き抜くための力でありながら、同時にその力は、周りの人々を生かす力にもなる;おおげさに云えば、雑談力は生命力でもあり、雑談は人生のすべてである」はおおげさを通り越して、ちょっと言い過ぎの感あり。 *********
2012年

「体脂肪計タニタの社員食堂 500Kcalのまんぷく定食」 タニタ 大和書房 ISBN 978-4-479-92025-0

「世界を騙しつづける科学者たち 上下」 ナオミ・オレスケス&エリック・M・コンウェイ著; 福岡洋一訳 楽工社 ISBN 978-4-903063-52-2

「重力とは何か アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る」 大栗博司著  幻冬舎新新書 ISBN 978-4-344-98261-1
同シリーズの村山斉著「宇宙は何でできているのか」を併せて読むとより理解し易い。まず重力の七不思議に ついて説明があり、それぞれどの章を読めば(未だよく分かっていないことも含めて)理解できるかが紹介されている。まず最初 にニュートン力学は我々の周囲の重力現象を矛盾なく説明できるが、電気・磁気の理論(宇宙の最高速度は光速である;ニュート ン力学の速度の足し算が光速近くになると成り立たない)とうまくかみ合わないことが明らかになった。この問題はアインシュタ インによって、伸び縮みする時間と空間により説明できること(特殊相対論)、ついで重力の正体が時間や空間の歪であること (一般相対論)を示して解決された。アインシュタインの新しい重力理論はブラックホールの存在を予言し、実際に発見されたブラックホールや宇宙の始まり(ビッグバン)の考察から相対論の限界とともに、相対論がミクロな世界を扱う量子力学とうま くかみ合わないことが示された。すなわち特殊相対論と量子力学を組み合わせると、場の量子論では粒子と反粒子が対消滅と対生成を繰り返し、真空から粒子が無限に生まれることになる。量子力学と一般相対論を融合する新しい理論として、あらゆる素粒子の根源を「弦」とする超弦理論が生まれた(まだ発展途上の理論)。この理論が成り立つためには、この宇宙が10次元 (空間9次元+時間1次元)から成っていなければならない。我々が実感する3次元空間とこの理論の9次元が矛盾しないこと (余分な6次元について)を巧みな解説で納得させる。ホーキングが一般相対論と量子力学をそのままブラックホールに当てはめると、ブラックホール内部では負のエネルギーをもった粒子が存在し得ることを示し(これは真空が壊れることを意味す るのであり得ない)、この矛盾(ブラックホールの情報問題)を超弦理論で解決する過程で、重力や空間の性質についての新 しい見方である「ホログラフィー原理」、すなわち「三次元空間のある領域で起きる重力現象は、重力を含まない二次元世界の現象として量子力学だけの問題に翻訳できる」ことが示された。最後にこの宇宙はたまたま人間に都合よくできているように見えるが、これらを支える自然法則のどの部分が偶然によって定まり、どの部分が基本原理から導出できるのかを理解することが重要と説く。私自身はこの部分を読んで分子生物学の歴史的名著、J モノの「偶然と必然」に思いを馳せた。
物理学の素人に、妙に相対論や最近の重力理論に詳しくなったような錯覚(?)を起こさせる本である。


「通天閣 新・日本資本主義発達史」 酒井隆史著 青土社 ISBN 978-4-7917-6628-4
朝日新聞の書評(荒俣宏;2012.01.15)に触発されて大阪人として読む気になた大書。荒俣氏が指摘するように、これは通天閣そのものを語る書ではなく、その下で展開した近大化を語るもので、堺方面へ南下する街道筋にあった天王寺公園や新世界界隈のスラムを、第五回内国勧業博覧会を契機に、侠客が一帯の整備と人間の浄化を担当したことや庶民に娯楽を提供するため、通天閣を配したルナパーク(最近破綻したフェスティバルゲートみたいな)や飛田遊郭の設置など、長期の計画性や秩序が皆無に思える都市整備の逸話がテンコ盛り。侠客映画や阪田三吉の王将の舞台などとの境目が見えなくなるような抒事詩!橋下大阪維新による大阪造りにもつながるのでは、、、

「このまま100歳までおいしゅうございます」 岸 朝子著 東京書籍 ISBN 978-4-487-80561-7
繰り返しが多いために、評判の割りには少々気だるい感じ!

「日本の著作権はなぜこんなに厳しいのか」 山田奨路治著 人文書院 ISBN 978-4-409-24092-2
著作権の権利者、利用者、媒体機器関連メーカー、学識経験者のアンバランスな政治的綱引きで決まる。また種々の法律が正確に周知されていないことも問題である。例えば、 映画盗撮防止法(映画館での盗撮禁止)には幾つかの保留条件あるのに十分知らされていない:@有料上映された映画に限定、 A著作権法で保護された映画に限定(保護期間が切れた古い映画は対象外)、 B最初の有料上映開始日から八ヶ月間のみ(有料上映開始日に試写会が含まれるか否かは曖昧)

「ダンゴムシに心はあるのか」 森山 徹著 PHPサイエンス・ワールド新書 ISBN 978-4-569-79655-0
種々の実験によって「心」の働きを現前させ、非常に丁寧な、しかも正確な言葉遣いで「心」を具現しており、ダンゴムシのみならず多くの蟲に心があることを納得させる。 心とは「内なる私、気配」とでも云うべきもので、「活動はしているものの、伴われる(意識的、および無意識的)行動の発現を抑制する部位」である。 言い換えれば、「隠れた活動部位」こそ、「内なるわたくし」という「日常的な心の概念」の正体で、 「隠れた活動部位」は、私たちがある一つの行動を滑らかに発現させるために必要不可欠なものである、ととく。

「恋するオスが進化する」 宮竹貴久著 メディアファクトリー新書 ISBN 978-4-8401-4276-2
ダーウィンの生存と繁殖のための自然選択説にのっとり、性選択(同性内性選択と異性間性選択)の事例を紹介し、異性間選択の場合には、 runaway(暴走;例えば♂クジャク尾羽が限りなく派手になる) あるいはchaseaway(例えば性的対立のある形質の雌雄による際限ない凌ぎあい) のように生存選択とは別の次元で進化が起こることを示している。

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2011年

「古代ローマ人の24時間 −よみがえる帝都ローマの民衆生活」 Alberto Angela著 関口英子訳 河出書房新社 ISBN 978-4-309-22531-9

「なぜ科学を語ってすれ違うのか −ソーカル事件を超えて」 James Robert Brown著 青木 薫訳  みすず書房 ISBN 978-4-622-07558-5

「ウイルスX -人類との果てしなき攻防 」 Frank Ryan著 沢田 博・古草秀子訳  角川書店 ISBN 4-04-791291-3

「破壊する創造者 -ウイルスがヒトを進化させた」 Frank Ryan著 夏目 大訳  早川書房 ISBN 978-4-15-209190-1

「宇宙は何でできているのか −素粒子物理学で解く宇宙の謎」 村山 斉著  幻冬舎 ISBN 978-4-344-98188-1

「エベレスト登頂請負い業」 村口徳行 著  山と渓谷社 ISBN 978-4-635-17169-4

「花の国・虫の国 -熊田千佳慕の理科系美術絵本」 熊田千佳慕著  求龍堂 ISBN 978-4-7630-1117-6

「働かないアリに意義がある」 長谷川英裕著 メディアファクトリー新書 ISBN 978-4-8401-3661-7
   真社会生物のアリの生態学研究からヒト社会の考察が可能になるかも?

「文明を変えた植物たち -コロンブスが遺した種子」 酒井伸雄著 NHK出版 ISBN 978-4-14-091183-9

以下はかなり怪しげな内容の本ですが、、、、
「日本経済の真実−ある日、この国は破産します」 辛坊治郎、辛坊正記  幻冬舎 ISBN 978-4-344-01816-7
「日本の恐ろしい真実−財政、年金、医療の破綻は防げるか?」 辛坊治郎  角川SSコミュニケーションズ ISBN 978-4-04-731825-0
「日本経済の不都合な真実 −生き残り7つの提言」 辛坊治郎、辛坊正記  幻冬舎 ISBN 978-4-344-01937-9

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2010年

「大腸菌 進化のカギを握るミクロな生命体」 カール・ジンマー/矢野真千子=訳 NHK出版
   本のタイトルからは内容を想像するのが難しいが、原著タイトル「Microcosm: E. coli and the New Science of Life」を見れば分子生物学関連の書物であると容易に理解できる。 大腸菌を利用した分子生物学の歴史を簡潔にふり返り、 近年のゲノム研究の成果などを紹介し、ジャック・モノーが1960年台に語った名言「大腸菌 E. coli にあてはまることは、ゾウ Elephant にもあてはまる(注=韻を踏んでいる)」の内容を分子レベルで解き明かし、 生物の進化の過程では遺伝子の垂直伝播のみならず水平伝播が大きく寄与してきたことを紹介している。

「落葉隻語 ことばのかたみ」 多田富雄 青土社
   多田氏最後のエッセイ(?)。国が崩壊すると難民が出る。同じく国の行政が破綻すると、 同じく難民、「医療難民」、が出る。それが「棄民」まで作り出せば、逆に国を崩壊させるだろう、、、、、、

誰も書けなかった年金の真実」 辛坊治郎著 幻冬舎 (2007/12) ISBN 978-4-344-01439-8
   もう少し歳をとる前に読むべきだったかも、、、、?

「大学破綻- 合併、身売り、倒産の内幕-」  諸星裕著 角川oneテーマ21 (2010/10) ISBN978-4-04-710260-6

「日高敏隆選集 T チョウはなぜ飛ぶか」 ランダムハウス講談社 ISBN 978-4-270-00289-6

「セミたちと温暖化」 日高敏隆著 新潮文庫 ISBN 978-4-10-116474-8

「世界を、こんなふうに見てごらん」 日高敏隆著 集英社 ISBN 978-4-08-781436-1

「動的平衡 生命はなぜそこに宿るのか」福岡伸一著 木楽舎 ISBN 978-4-86324-012-4

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2009年

日本植物生理学会監修 叢書
 @ 「植物が地球をかえた!」 葛西奈津子
 A 「植物は感じて生きている」 瀧澤美奈子
 B 「花はなぜ咲くの?」 西村尚子
 C 「進化し続ける植物たち」 葛西奈津子
 D 「植物で未来を作る」 松永和紀

「新しい高校生物の教科書 現代人のための高校理科」 栃内・左巻編著 講談社

「森をとりもどすために」 林隆久編 海青社

「なぜ飼い犬に手をかまれるのか 動物たちの言い分」 日高敏隆 PHP研究所

「大阪 地名の由来を歩く」 若一光司  ベスト新書

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2008年以前

「二重らせん」 ジェームス・ワトソン/江上・中村=訳

「ぼくとガモフと遺伝情報」 ジェイムズ・ワトソン/大貫昌子=訳 白揚社

「これでナットク! 植物の謎 植木屋さんも知らないたくましいその生き方」  日本植物生理学会編 講談社

「植物の生存戦略」 植物の軸と情報/特定領域研究班編 朝日新聞社

「植物の環境応答と形態形成のクロストーク」 岡・岡田・篠崎編 シュプリンガー・ジャパン

「植物的生命像 人類は植物に勝てるか?」 古谷雅樹 講談社

「植物の見かけはどう決まる」 塚谷裕一  中央新書

「植物バイオの魔法」 鈴木正彦 講談社

「アゲハ蝶の白地図」 五十嵐遭 世界文化社

「すごい虫のゆかいな戦略」 安富和男 講談社

「へんな虫はすごい虫」 安富和男 講談社

動物行動学入門 ソロモンの指輪」 コンラート・ローレンツ/日高敏隆=訳 早川書房

「写楽 仮名の悲劇」 梅原猛 新潮社

「天狗の落し文」 筒井康隆 新潮社


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