ルドン 夢と神秘の世界
ウッキーはルドンという画家をよく知りませんでした。 でも、案内パンフレットの絵が大変鮮やかだったので、おそらく色彩のきれいな画家なんだろうと思って、展覧会に足を運びました。
ところが、印象派の時代を生きた(1840〜1916)にもかかわらず、ルドンの50歳までの絵は、まるで水墨画の様な黒の世界です。 木炭を使って独特の得体のしれない世界を描き出しています。 ウッキーが絵を見るのは、その色の使い方を楽しんでいる部分が多くて、デッサンや単色の世界はあまり好きではありません。 だから、正直なところ、この展覧会へ来たことを後悔しそうになりました。
しかし、ルドンは50歳を過ぎた1890年頃から、虹のような色彩を駆使して、花や神話に登場する幻想的な世界を描くように、大きく変貌したのだそうです。 展覧会では後の方でこのような作品がたくさん展示されていました。 変われば変わるものです。 下の写真はその中の1枚で、パンフレットの写真になっている絵です。
ペガサスにのるミューズ
(展覧会パンフレットより)
同じような構図でアポロンの絵などもありました。 漆黒の世界を描いていた画家が、一転して、こんな色彩の絵を描くようになるんだなあ。 ウッキーが大好きな画家の一人にシャガールがありますが、まるでシャガールの版画のように、多彩な色彩の絵でした。