テリトリー


落書きの多い箱
Canon A1 FD28mm2.8 撮影データ不明 presto400 D76(1:1)

アップ
Canon A1 FD28mm2.8 撮影データ不明 presto400 D76(1:1)


結婚当初住んでいた団地の部屋は、ちょっとした広場に面していた。
その為、人の少ない昼の時間帯には、ご隠居世代のゲートボール姿がよく見られた。
そしてもちろん、夕方は子供達の歓声で溢れていた。
両グループに人的な接点は無かったと思うのだが、 場所的な争いの気配は、当時も感じていた。
古い写真を見つけたのを機会に、普段寄る事はないその広場へ、改めて行ってみた。
そしたら、こんな面白い箱を見つけた。
「中には、何が入っているのかな?」
そう思うのは、私も子供も同じなんだろう。
しっかり鍵がかけられ、いたずらを咎める看板までつけてある。
面白いな、と持ってきたスメナ8Mで一枚撮影したが、いかんせん、スメナ8Mだ。写せているかか自信がない。
その為、別の日に、再度出かけなおして撮影したのが、この写真。
落書きが面白いので、写真的には面白くないがアップの写真も撮って来た。
このサイズでは読みきれないが、釘か何かでいろいろ添削が施してある。
漢字の間違い、言い回しの間違い、旧字の訂正、句読点の追加…などなど。
と写真を撮っていると、周りに視線を感じた。
それは添削先生たちの視線だった。「何やってんだ。」という無言の強い視線だった。
そして、彼ら彼女らにとって、私もまたテリトリーに侵入する敵であったのでした。
小さい年齢の子供は、愛想よかったけど、小学校高学年の子供は警戒レベルをものすごく上げていた。
そうでもしないと生きていけない時代なのかな。21世紀初頭の日本は。


スメナ8Mでの謎の箱
スメナ8M 40mm 撮影データ不明 presto400 増感で800 D76(1:1)

おまけ
初めにスメナ8Mで撮影した写真。
こっちは私の距離感に自信がないので、ちょっとでもピント幅を稼ごうと、増感撮影。とほほ。笑。


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