調整の要のひとつ


ガラス屋さん
ローライフレックス テッサー3.5 1/100 5.6 アクロス100を64で D76(1:1) イルフォードMGRC

ローライフレックスが整備からかえって来た。
これには、劣化したオリジナルミラーに代えて、普通の、つまり表面鏡ではない鏡がついていた。
それで、自宅にあったコダックインスタントカメラ(主人が結婚前から持っていたもの)を分解したときに、 とって置いた表面鏡を使うことにした。
といっても問題がひとつある。
鏡を切らなくてはいけないのだ。
鏡切りを買ってくるという手も有るけれど、 ひとつしかない鏡を果たして失敗無く切ることが私に出来るだろうか?
いろいろ考えて、ここはやっぱりプロに頼むことにした。
近所のガラス屋さんに出かけて、2枚の鏡を渡し、同じ大きさに切ってくださいと頼むと、 甲子園の野球放送の聞こえてくる店の奥から、おじさんがでてきて、 「これ切ったらええん?」という感じで、簡単にピシッピシッって切ってくれて、 代金を払おうとしたのだけれど、 「かめへんよ」って言って、さっさとTVの続きを観に戻って行っちゃいました。
「どうもありがとうございました!」と大き目の声で御礼を言って(でないと聞こえなさそうだし)、 切り立ての表面鏡も日研テクノさんに送り、待つこと2週間!
ようやく帰ってきたローライフレックスで最初に撮るのは、このおじさんのお店と決めていた。
桜の木の奥の、軽トラのとまっているのがおじさんのお店。
Webではよくわからないけど、瓦の枚数がきちんと数えられるくらいシャープに、 それでいて諧調豊かな写真が撮れるようになった。
はじめは靄がかかったような写真しか撮れなかったけど、 ファインダーできちんと見ることが出来、すっきりと写せるようになったのは、 日研テクノさんのおかげ、であり、おじさんのおかげだから。
それにしても、このインスタントカメラを主人が買っていたことといい、 ジャンクになっても(フィルムの製造が打ち切られたから)保管していたことといい、 これまで何十年とほりっ放しだったカメラを、たまたまこの直前(春頃)に分解していたことといい、 すべての流れが運命的なローライフレックスです。


<  -  >