コバルト cobalt 27Co=58.93

Co コバルト cobalt Co d=8.9 mp=1490ºC bp=2870ºC
主要鉱物は輝コバルト鉱CoAsSなどで、硫酸に溶かし、電解によって金属を取り出す。 鉄族元素で鉄に似た灰白色の強磁性金属であり、延性、展性はあるが、炭素やマンガンなどを微量含むともろくなる。 室温の空気中で変化しないが、400〜500℃に熱すると四酸化三コバルトを生成する。 水素,窒素とは作用しない.硫黄,リンなどの非金属単体とは激しく反応する. 希酸に可溶で、アルカリ水溶液に不溶。 磁性合金、耐熱合金、高速度鋼、超硬合金などの成分として用いられる。


CoO 酸化コバルト cobalt oxide CoO d=6.45 mp=ºC
青緑色の立方晶系結晶で酸および濃アルカリに溶解する。常温では常磁性を示す。 通常得られるものは約1%のCo欠損をもつ不定比化合物で、不定比性の増加と共に導電性が増す半導体である。 各種磁性材料の原料,触媒,磁器の着色剤などに用いる.


CoCl2 塩化コバルト cobalt chloride CoCl2•6H2O d=1.924 mp=86ºC
無水塩は青色の三方晶系結晶だが、吸湿性で水蒸気を吸収して淡赤色となる。 一,1.5,二,四,六水和物があり、六水和物はtrans‐[CoCl2(H2O)4]・2H2Oである。強磁性なので、濃いコバルト水溶液は強い磁石に吸い寄せられるのがわかる。湿度指示薬、顔料の原料などに用いられる。


CoSO4 硫酸コバルト cobalt sulfate CoSO4 d=
七水和物は赤色の単斜晶系結晶,41.5℃で六水和物となる.六水和物は赤色の単斜晶系結晶.[Co(H2O)6]2+と[SO4]2-からなる。 71℃で脱水し一水和物となる。コバルトめっき、陶磁器のうわぐすりなどに用いる。



Na3Co(NO2)6 コバルチ亜硝酸ナトリウム Na3Co(NO2)6
カリウムイオンと反応して、黄色の沈澱を生じる。花崗岩をフッ化水素酸で処理した後、コバルチ亜硝酸ナトリウムに浸けると、石英はほとんどそのまま、長石は白く、雲母は黄色くなる。(写真)


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