地球連邦軍

RX-77-2 ガンキャノン HGUC 1/144
\800
型式番号 RX-77-2
所属 地球連邦軍
製造 地球連邦軍
生産形態 試作機
全高 17.5m
本体重量 70.0t
全備重量 144.8t
出力 1,380kw(37,500[要出典]馬力/タキムNC-3M核融合炉[1]
推力 51800kg(22600kg×2、1650kg×4)
センサー
有効半径 6,000m
装甲材質 ルナ・チタニウム合金
一年戦争のV作戦により開発されたガンダム、ガンタンクと同じRXシリーズモビルスーツ(MS)の一つでコア・ブロック・システムが採用されている。

地球連邦軍初のMSガンタンクは、次世代の主力戦車 (MBT) として開発が進められていたRTX-44を急遽転用したものであったため、MSとしては機動力が低く種々の問題を抱えるであろうことは明らかであった。このため、続くこの機体では、ガンタンクにおいて発生した機動性の問題を解決すべく二足歩行型として開発に着手した。このとき、地球連邦軍では二足歩行型試作ロボット「RXM-1」が開発されていたため、このデータを基に開発が進められた他、鹵獲したジオン公国軍のザクの実戦データも反映された。

こうして完成したガンキャノンは、ジオン公国軍のMSと比べてもひけをとらないものとなり、初期試作型のRX-77-1に続いてRX-77-2として本機がジャブローで6機製作され、そのうち3機がテストのためにサイド7へ送られた。その後、テスト中にジオン公国軍の強襲を受け、2機が破壊され、残った1機がホワイトベースで運用されることとなった。

運用構想において、白兵戦用のガンダム、長距離支援用のガンタンクと連携して中距離からの援護砲撃や狙撃を行う運用を前提としたため、人型の機体の両肩にペイロードを設け、240mm低反動キャノン砲を装備し、同時期に開発されたガンダムと同じくビームライフルを携行するものとなった。

また、その運用構想から割り切った設計がされており、シールドを装備せずに装甲を厚くして対応した他、近接戦闘用の装備は頭部の60mmバルカン砲2門のみとし、ビームサーベルなどの強力な格闘戦装備を持たないものとなっている。なお、脚部にはハンドグレネード(手榴弾)を収めるためのラックが装備されている。

ガンキャノンの特筆すべき特徴の一つとして装甲厚と強度があげられる。装甲材にはガンダムと同じルナ・チタニウム合金が採用されており、シールドを装備しない前提で運用されるため、240mm低反動キャノン砲の接射による爆風やジャイアント・バズの直撃に耐えられるほどの厚い装甲を有している(ちなみに黒い三連星との戦いにおいてガンダムのシールドはジャイアント・バズの直撃で破壊されている)。その耐弾防御性能はMS-06ザクIIの5?6倍に達している。しかし、その分ガンダムと比べて歩行速度などの運動性・機動性が低下している。

コア・ブロック・システムの採用と相まって、ザクの4倍はコストがかかっていると言われている。

ガンキャノン以降、肩に固定武装の中距離支援火器を取り付けるというアイデアは後々まで生き続け、直系のバリエーションの機体以外にも、ガンキャノン・ディテクター、Gキャノンなどと言った類似コンセプトの機体が後に登場することとなる。

講談社ポケット百科シリーズ『ロボット大全集機動戦士ガンダム』(1981)によれば、V作戦で試作された3種のRXモビルスーツのうち、RX-78ガンダム、RX-75ガンタンクのみ、Bパーツ[3]股関節正面部分に「耐熱フィルムカプセル」があり、大気圏突入能力がある。

講談社発行のガンダムオフィシャルズ(2001)によると、ガンダム、ガンタンクおよびガンキャノンには大気圏突入機能が装備されているとされている。これはコア・ブロック・システムを採用しているため[要出典]との説明がなされている。

 武装
240mm低反動キャノン砲
本機の独特のシルエットを形作る、両肩に装備された240mm低反動キャノン砲は、ガンタンクのものに比して砲身が短く、口径が大きくなっている。そのためガンタンクの備砲に比べて有効射程距離が短いものであるが、これは射程の短さをMSの機動力によって補えると判断されたためである。また、砲身に強制冷却ジャケットを装備していることから連射が可能であり、装薬によって実体弾を発射するこの方式は、信頼性が高く過酷な実戦において非常に有効であった。地上においては低姿勢をとって射撃することで投影面積を小さくし、被弾率を低下させる戦法が多用された。
なお、240mm低反動キャノン砲が装備されている肩部ペイロードは共通規格化されており、戦況に応じて種々のオプション兵装に換装することができる。スプレーミサイルランチャーは近接戦闘用に開発されたが、ミノフスキー粒子散布下では十分な命中精度を得ることができず、実戦ではほとんど使用されなかった。しかし、漫画では地上戦に限り、ベルファスト戦からオデッサ戦にかけて換装し、活躍した様子である。
ビームライフル
正式名称はXBR-M79-a ビームライフルという。当初はボウワ社により量産型ビームライフルとして開発が進められていたが、省電力化が遅れたために高出力のジェネレーターを持つ機体でないと運用できず、装備できる機体がガンダムとガンキャノンだけだったために仕様を変更してガンキャノン専用ビームライフルとされた。ガンダムのXBR-Mタイプとは別設計のXBR-Lタイプのデバイスを装備していて、Mタイプよりも取り回しに難があったが、命中精度が高く射程が長いため長距離狙撃用と位置づけられるものである。
近接戦闘用装備
中距離からの支援射撃、狙撃といった運用構想であるため、近接戦闘用の武装は、頭部の60mmバルカン砲2門のみであり、ビームサーベルなどの強力な格闘戦装備を装備しないという割り切った設計がされている。そのため、接近戦となった場合は、殴る、蹴るといった原始的な技を駆使して戦うことになる。アムロ・レイはタクラマカン砂漠において、ビームライフルを携行せずに出撃し、ザクIIを格闘戦の末戦闘不能に陥れた例があるように、パイロットの技量次第では相手を撃破することが出来る。
アニメ本編では前述のように格闘戦装備がないガンキャノンではあるが、玩具用デザイン画や放映当時発行の一部書籍では、左足にナイフ状の武器「ヒートジャック」の装備が確認できる(書籍では最終決戦仕様と称し、ヒートナイフとして紹介されていた)。
 劇中での活躍 [編集]
テレビアニメ『機動戦士ガンダム』では、ホワイト・ベースに1機だけ残されたガンキャノンに大型特殊免許を有するカイ・シデンがメインパイロットとして搭乗、数々の戦場を戦い抜くが、ア・バオア・クー戦にて大破し、放棄されている。

劇場版『機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙篇』においては、ガンタンクと入れ違いにもう1機配属され、それぞれカイ・シデンの乗る「C-108」号機、ハヤト・コバヤシの乗る「C-109」号機として機体の左胸部分と左足の脛部分に数字のマーキングがされている(後述の小説版に準じた設定)。2機共にホワイト・ベースの主戦力として戦い抜くが、ア・バオア・クー戦にて大破し、放棄されている。

テレビアニメ『機動戦士Ζガンダム』第13話では、ガンキャノンC-108号機のレプリカが、ハヤト・コバヤシが館長を勤める戦争博物館に展示されていた。前述の劇場版においてハヤトの搭乗機であった「109」号機ではなく最初からホワイトベースに存在していた「108」号機にされている事で、先のテレビ版、劇場版のどちらの延長線上にあっても問題が無い描写になっている。しかし、劇場版Ζを基軸に描かれた漫画『機動戦士Ζガンダム デイアフタートゥモロー ―カイ・シデンのレポートより―』では、ハヤトとフラウの結婚を記念して地球連邦軍から寄贈されたものだとしている。ただしコミック自体は公式設定というわけではない。

漫画『機動戦士ガンダム MSジェネレーション』第8話「HI-JACKER」にサラミス級の搭載機として「201」「202」「203」の3機が登場。このうち実は「203」は『めぐりあい宇宙』で既に描かれていた機体で、カイやハヤトの機体と共に1カットのみ登場した「3機目のガンキャノン」が元ネタとなっている。なお、この「203」はOVA『機動戦士ガンダム戦記 アバンタイトル』でも登場し、エリク・ブランケが搭乗するゲルググと互角に戦っていた。

漫画『機動戦士ガンダム外伝 宇宙、閃光の果てに…』では第16独立戦隊のサラブレッドに3機のガンキャノンが搭載されていた。それぞれ機体にC01(ウェスリー・ナバーロ機)、C02(ダリル・ボイド機)、C03(カーク・ウォルバーグ機)とマーキングされていた。

これ以外にも一年戦中に増加試作機と思われる数機が確認されており、地上ではゴビ砂漠やジャブローなどに配備され、ジオン軍のウルフ・ガー隊、闇夜のフェンリル隊などと交戦した。
   ←購入はこちらから!   
1999年5月発売






トップへ
戻る
前へ
次へ