ジオン公国軍

MS-06 量産型ザク HGUC 1/144
\1,000
型式番号 MS-06F
所属 ジオン公国軍
製造 ジオニック社
頭頂高 17.5m
本体重量 58.1t
全備重量 73.3t
出力 951kW
推力 43,000kg
センサー
有効半径 3,200m
装甲材質 超硬スチール合金
初の正式量産型MS、ザクI (型式番号:MS-05、通称旧ザク)の性能をさらに向上させたのが本機である。一年戦争の序盤戦において大艦巨砲主義を引きずる連邦軍に壊滅的な打撃を与え、ジオン軍の快進撃の立役者となった。宇宙世紀の戦争における巨大人型兵器 モビルスーツ(MS)の優位性を決定づけた機体である。

主にMS-05では内装されていた動力伝達系統の改良や稼働時間の向上がなされ、この機体をもってジオン公国軍は地球連邦軍に戦争を挑む事を決意した。この機体は汎用性が高く、オプション武器・装備も多彩で、様々な作戦環境に合わせてカスタマイズされた機体のバリエーションも多く作られている。

主要武装は専用の120mmマシンガン(ザク・マシンガン)もしくは280mmバズーカ(ザク・バズーカ)を装備し、また対艦船用近接兵器のヒートホークも装備する。さらに左肩に棘(スパイク)付きのショルダーアーマーを装備しており、格闘時にタックルなどに利用することができる。なお、標準機ではスパイクは3本。稀に右肩の防御シールドにもスパイクを装着した機体も見ることができる。

一年戦争中の生産機数は、ザクI を含めて約8,000機と言われ[1]、これは両軍を通して最高の生産数である。一説に約3,000機とするものもあるが、これはF型のシリーズ全体の生産数と同じであるため、誤認であると考えられる。ただし、ジオン公国軍が生産したMSの総数を約4,000機とする資料もある。

その優れた設計と絶大な戦果によって後のMSに多大な影響を与える事になる。特に機動性を重視した設計や、固定兵装を持たず様々なオプション装備で汎用性を確保する等のコンセプトは後のMSのスタンダードとして定着してゆく事となる。また、人型の兵器による白兵戦が宇宙世紀の戦争形態となる事を決定付けた機種でもある。

戦争序盤は連邦軍を圧倒したザクIIだったが、後に連邦軍がガンダムとその廉価版であるジムを開発すると旧式化が否めなくなり、戦争終盤では連邦のMSに圧倒されるようになってしまった。

 武装
 ザク・マシンガン
主兵装として120mmマシンガンを携行する。主にザクが使用していたことから通称「ザク・マシンガン」と呼ばれる。弾薬は薬室上部の円盤型弾倉(設定上の呼称はドラムマガジン)から給弾される。ザクI登場時に開発されていた105mmザク・マシンガン(型式番号:ZMP-47D 内部のわずかな改造により120mm弾を使用した物もある)や120mmザク・マシンガン(型式番号:ZMP-50B)の発展型でありドラムマガジンは水平型に改められている。ひとくくりにザク・マシンガンと総称されるが、ドラムマガジンを横に装備し、ストックが簡略化された仕様の異なる物などがいくつか存在しており、細部の仕様もそれぞれ異なり、生産会社や工場によるバリエーションもあるとされる。開発時には敵機として宇宙艦艇や宇宙戦闘機を想定していたため、破壊力を重視した榴弾や徹甲榴弾を使用する。また、宇宙での運用が前提となっていたため、射撃時の反動を軽減するため砲弾の初速は比較的抑えられている。砲弾速度の不足はMS自体と目標物の相対速度を高める事で補う事ができ、そのため「通常の3倍の速度」とされるシャアが戦果をあげ、連邦からも恐れられる事となった[要出典]。地球連邦軍がMSを実戦投入すると、貫通力の低さが問題視された(ただしザク・マシンガンが、ホワイトベースに損傷を与える威力を持っている一方で、ガンダムには損傷を与えられない事を説明する、後づけ設定)。

M-120A1
最も広く使用されたタイプであり、「ザク・マシンガン」といえば通常これを指す。『機動戦士ガンダム』のTV版、劇場版で使用されたタイプはすべてこれである。開発を請け負ったジオニック社の社内開発コード「ZMC38III」の番号も広く知られており、「ZMC38III M-120A1」と併記することが多い。単発(ライフルモード)と連射を切り替えることが出来る。単発は『機動戦士ガンダム』TV版第1話および劇場版『I』にて、サイド7内においてジーン軍曹が使用、連邦軍試作兵器の多くを破壊しているが、ガンダムの装甲には全く歯が立たなかった。レシーバーは巨大なネジで留められており、ザク自身の手で分解や応急修理が可能になっている。装弾数は332発。後にザク・デザートタイプの「M120AS」に発展した。
ZMP-50D
型式番号から分かるとおり、ザクIのザク・マシンガンの直系タイプ。ドラムマガジンが右にオフセットされている。装弾数は100発。ZMPとはザク・マシン・ピストルの略。
MMP-78
連邦軍のV計画により、対MS戦の必要性に迫られ貫通力が強化された新型マシンガン。前期型と後期型があり、後期型ではグリップの取り付け位置とグレネードランチャー、オプションで対空弾と下から装填される専用箱型マガジンが追加されている点が異なる。MMPとはモビルスーツ・マシンピストルの略である。『0083』で登場する後期型は、M16系のXM177をプロップガン風にアレンジしたような外見になっているのが特徴。
MMP-80
MMP-78ザク・マシンガンに代わる新型。大きく前期型と後期型に分かれる。以前より小口径(90mm)になっており、速射性と命中率がアップしている。給弾方式が下部からの箱型弾倉に変更され、小型化により持ち運びが容易になった。標準装備のシングルカラム32連装ボックスマガジンの他にトリプルカラム100連装バナナマガジンも用意され、大幅な火力増強が図られていた。ただし、前期型には120mmのものもあったようである。『0083』でF2型 やゲルググマリーネが装備する後期型は、現実世界の銃であるMP40サブマシンガンを映画プロップガン風に改造したような外見になった。プラモデルなどでサイズやオプションなどが異なるのは、サイズ変更によるレンジ延長などで威力強化やより多目的に使用できるように仕様変更した結果であると考えられる。
 
その他の武器
280mmバズーカ
通称「ザク・バズーカ」と呼ばれるザクI用バズーカの発展型。元々対艦用に開発されたバズーカであり、核弾頭の使用が前提[3]であった。南極条約の締結後は核兵器の使用ができなくなり威力が落ちたため、さまざまな改良型が開発されることとなり、試作型ザクバズーカを経てドムのジャイアントバズに発展した。複数のバリエーションがあったものと考えられる。H&L社製。(型式番号:H&L-SB25K)
シャア少佐は対ガンダム戦でもサク・バズーカを用い、ガンダムの盾を貫通する威力を示している。ちなみにガンダムも、北米では対ザク戦にハイパーバズーカを主に使用している。
ヒートホーク
ザクI用ヒートホーク(型式番号:HEAT HAWK Type3)の発展型。斧の刃部分から高温を発し敵の装甲を溶断する格闘兵器。当初は対艦船用近接兵器であったが、後に地球連邦軍がMSを開発すると、対MS用にも転用された。グフやザクIでも装備している姿が見られる。ルナチタニウム製のガンダムのシールドを叩き割るなど、まともに食らえばガンダムといえど無事では済まない威力を持つ。両刃にした「ヒートトマホーク」等、バリエーションも非常に多く、生産形態は明確ではない。一般的なザクII用ヒートホークの型式番号は、HEAT HAWK Type5。後のグリプス戦役で地球連邦軍のハイザックが改良型ヒートホークを使用している事から、ビーム兵器主体の時代になってもある程度の有効性は認められていたようである(ハイザックはビーム兵器を2つ同時に使用できない)。
実体刃がないビームサーベルとなぜ刃を打ち合わせ、鍔迫り合いができるのかは諸説があるが、IH説「刃の加熱に電磁誘導を用いているため、周囲に強力な磁場が発生している。そのためビームを磁力で封じ込めているビームサーベルとは反発しあう」というものが有力となっている。
もっとも、斬撃ではなく溶断を目的とするこの兵器ならば鋭利な刃は必ずしも必要ではなく、むしろ細身のアイロンのような形状が理想的とも思われ、その説に沿った設計図[4]も描かれてはいるのだが、その後これに準ずる設定改変は行なわれてはいない。ただし、溶断というよりも装甲を叩き折る、引き裂く、といった表現が相応しい使い方もされる。そうした使用のためか、刃は4、5回の戦闘で駄目になってしまう使い捨て兵器とされている。
クラッカー
MS用の投擲兵器。手榴弾としてMSのマニピュレーターによって、目標に直接投げつける。クラッカーの本体には計6つの突起が付いており、それが各々の方向に爆散することで広範囲に威力を発揮する。
シュツルムファウスト
使い捨ての大型弾頭ロケットランチャー。名前を直訳すると「突撃鉄拳」。F2型とFZ型、また『機動戦士ガンダム MS IGLOO』ではシャア専用機が使用したが、それぞれ形状が異なる。F2型やシャア専用機が使用したタイプは第二次世界大戦でドイツ軍歩兵の使用した携帯無反動砲パンツァーファウストを大型化したような形状で、弾頭にロケットブースター付きとなっている。しかし無誘導兵器であるため、MSのような機動性の高い標的に命中させることは難しい。特にザク用という訳ではなく、ドムなど他のMSでも使用できる。なお、後世のギラ・ドーガも同名の武装を装備しており、こちらは実際に旧ドイツ陸軍のパンツァーファウストをMSサイズにスケールアップしたもの、と設定されている。
脚部3連装ミサイル・ポッド
陸戦型ザク用に開発されたミサイル・ポッド。宇宙での使用も可。3発のミサイルを内蔵した3連装式で、脚部のウェポンラッチに装着され手持ち武器を持ったまま使用が出来た為、副武装としてザクシリーズだけではなくグフやイフリートなど幅広く使用された。
ZIM/M.T-K175C無反動砲(マゼラ・トップ砲)
ジオン軍の主力戦車であるマゼラ・アタックの175mm砲を取り外し、MS用の手持ち武器として改造した火砲。本来は現地改修の非公式兵器であったが、マシンガンとバズーカの中間的用途の遠距離射撃用兵器として、意外に多くの地上部隊で使用されていた(『機動戦士ガンダム』 第21話や『第08MS小隊』 第8話などに登場)。
Sマイン
対人近接防御兵器。機体各所から発射され空中で爆発、小型鉄球の雨を降らせて至近に迫った敵兵を駆逐する。『第08MS小隊』ではMS-05が、『MS IGLOO2』ではMS-06が使用。モデルになったのは第二次大戦でドイツ軍が使用した跳躍地雷・Sマインで、これを戦車内から射出する装置もあった。

初期量産型(C型)は耐核装備が施されているため重量が重く、機動性に難があった。そのため耐核装備を外したF型の研究・開発が行われており、一年戦争以前から一定数が生産されていた。一年戦争初期は主に後方支援として配備されていたが、南極条約によって核兵器が使用禁止となったため本機が主力となり、一年戦争中はジオン、地球連邦両軍を通じて最も多く量産された。その完成度の高さから、後に誕生する全てのMSの基本となっている。
生産時期や工場の違いによりさまざまなマイナーバージョンがあり、また、さまざまなパーソナルカスタム機も存在する。さらに、多くのバリエーションのベースとしても使用されており、サブタイプは枚挙にいとまがない。
初期量産型同様に、頭部に隊長機を表すブレードアンテナが装備されている機体もあるが、通信機能が付加されている場合と、単なる飾りである場合がある。
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2003年9月発売






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