高齢者との“ |
“ 特別養護老人ホーム訪問時に美しい音楽が聴こえてきました、その部屋は 殆ど自分で動けない方の部屋です。家族と職員が相談した結果、“ 音楽 ”は 心の安定に素晴らしい効果があると話し合ったそうです。普段から心がけていた ことは、「コミニュにケーションの大切さ」でしょうか。 この家族と職員との会話の様子をみていますと、お互いに「 の言葉をよく聴いているようです。 |
“ これから書こうとしていることは、施設の職員の方に言わせれば、仕事にならない、 老人ホームの仕事を知らない人の言うことだと叱られそうですが・・・。書いてみます。 1)“ 施設を訪問しますと介護職員は、非常に忙しそうに仕事をしています。 テキパキと仕事を処理しなければ、決められた仕事が完結しないのでしょう。 職員の気持ちは大変良く判りますし、チームを組んで仕事をしている以上は役割分は そのように忙しく仕事をこなすことが求められているのでしょう。 しかし、よく見ていますと忙しくない場合でも、普段の忙しさの動作が出ていると思わ れる場面に出会うことがあります。職員が普通と思われる行動に、忙しさが身について いるようです。特に高齢者との会話の中に忙しさが出ています。 常に、利用者より先に発言しているのです。 高齢者は、私たちの行動の10分の1の動きで生活しています。職員の普通の動き でも早く感じているような気がします。また、必要もないのに、大声を出したり、走ったり、 何となく「間」が感じられませし、余裕も感じられません。 「間」が無いと「間抜け」となります。真面目すぎて間抜けとはつまらないことです。 ゆっくりと 2)言葉と言葉の間に “ 笑顔の 利用者は、職員の笑顔が一番の薬です。職員の笑顔は利用者にも映ります。 ミラーリング効果と言いますか、笑顔には笑顔が、不機嫌には不機嫌が相手に映る のではないでしょうか。 会話と会話に きっと笑顔が返ってきます。施設で生活している高齢者は、殆どの方が寂しいのです。 職員の笑顔が認知症の進行を遅らせる一番の薬です。 周辺症状にも大きな影響力があると思います。認知症であれ、そうでなくとも利用者 の笑顔には、こちらまで嬉しくなる素晴らしいムードが伝わってきます。その間に、 利用者の喜びの表情や言葉を見つけてください。こちらも幸せな気持ちになります。 3)何故と思った時には “ こちらが高齢者と話していますと、時々理解できずに何故と思える場合があります。 判断能力が定かでない方の言葉や行動にも何故と思われることが多々あると 思いますが、本人にとっては大切なことです。 その何故に一方的にこちらから回答を述べずに、まず高齢者の日常生活を思い、 その意味を少し考えてみてください。何故を知るためには、こちらの動作や言葉に 「 一度、深呼吸をしてみましょう。ゆっくりとお話ができるムードが出て来ます。 高齢者介護に必要なことは、介護される方「本人が主役です」。 4)高齢者の行動には “ 言葉と同様に行動にも、こちらは何故と思えることが付きまといます。 「お母さんが来たのに、どこに行ったの?」 これは、80才代後半の方が私を見るたびに口にして、辺りを探していました。 難しい対応ですが、その方の顔を見つめて笑顔でいますと、 「知らないのね」といって離れてゆきます。これが正解とは言いませんが、少なくとも この高齢者は不愉快な気分ではないような気がします。 危険な場合を除き、理解できない行動にも“ 行動に対する 場面に出合います。危険でなければ少し見つめる余裕が欲しいものです。 5)家族にも “ 家族にもよく見かける光景です。自分の親をすぐに認知症のせいにして行動を 止めようとする家族がいます。 「何も判っていない」と決めつける家族も多いようです。いくら認知症と言われる方も 本能的に判っています。 家族同士で、ベットで寝ている方のことを挟んで、大きな声で話したり、本人の状態を 本人のこころを差しおいて、頭ごなしに介護職員や看護師と話し合ったりしています。 ゆっくりと“ 法的にも医療同意の問題は本人が主役です。 困ったことができましたら、プロの介護職員に相談してください。 一人で抱え込まず、「助けて」ということが必要です。 シニア ライフ アドバイザー 岡 島 貞 雄 |