* 読みと解釈
遥 望 天 涯 抱 壮 図 若かりし時、遥か遠大な目標を目指し
はるかてんがいをのぞみ そうとをいだく て、闘志を抱いてスタートを切った
時 巡 他 日 夕 陽 途 あれから何十年かが経ち 今は第一線
ときはめぐり たじつ せきようの みち から外れた
在 何 処 地 上 星 達 その間大いに頑張り成果も上げた企業
いずこに あるか ちじょうの ほしたち 戦士達は、今何処にいるのであろうか
炊 夢 吾 唯 照 一 隅 今から思えば、がむしゃらに頑張ったあの
すいむ われはただ いちぐうをてらさん 時期は、一瞬の夢のようである。 しかし、
自分なりに限られた部分ではあったが 足
跡を残してきた。今後もフイールドは変わ
っても生ある限り、一隅を照らしていこう
詩の構造:仄起七言絶句 韻=上平声七虞 図、途、隅
* 「地上の星」について
「地上の星」は、NHKのドキユメンタリー番組『プロジェクトX〜挑戦者たち〜』の
主題歌として中島みゆきが歌っていました。 日本の高度経済成長時代に、さまざ
まな分野のプロジェクトが多くの困難を乗り越えて成果を出すまでを描いたこの番
組は、高視聴率を誇りました。 この番組のオープニングに流れたのが「地上の星
」でした。 当時、現役バリバリの中、プロジェクトXの挑戦者達の活躍を、自分の仕
事への取組みと重ねて自分も頑張らねばと思い、可能な限り毎週見ていま した。
また、仕事への大きなモチベーションにもなっていたように思います。
一方、谷村新司の『昴』は、20年以上前の1980年頃にCD発売され、2次会や3
次会で先輩達がよく歌っていたのを覚えていますし好きでした。
この二曲は、表現は違いますが企業戦士達の哀歌でもあり賛歌でもあると思いま
す。私も、第一線を退いて10年以上経過し、 また、プロジェクトXに登場した挑戦
者はもちろん、名もなき地上の星達は今如何に生きておられるのか 、また、自分
としてはこう有りたいとの思いからこの漢詩をつくりました。