財政見通しまともに示さず ラグビー場整備・モノレール南伸 開発推進
東大阪市議会本会議が12月2日から4日で行われ、日本共産党は上原けんさくが代表質問、うち海公仁団長が個人質問を行いました。
上原けんさくは、ラグビーワールドカップの開催に伴う東大阪の経済効果、モノレール南進の事業費、財政見通し、公立保育所廃止計画の中止、少人数学級拡充、国保料引き下げ、図書館を民間企業に任せる指定管理者導入反対、新市民会館や上小阪東住宅建替に全国で問題になっているPFI方式導入する問題点、マイナンバー、教科書選定の不正常なやり方、市長と贈賄業者とのつながりなどについて質問しました。
ラグビーワールドカップの経済効果は?
上原けんさくは、野田市長が所信表明においてラグビーワールドカップ2019日本開催に伴う経済効果は約4200億円と語ったことに対して、東大阪市の経済効果はいくらか?問いました。
市長は、「各開催地での試合数や組み合わせ等が決定しておりませんので、本市における明確な経済効果は明らかになっておりません」などと答弁しました。
ワールドカップ開催で市への経済効果は6億500万円
上原けんさくは、市が助成金出して、近畿大学の準教授らに調査研究してもらった「ラグビーワールドカップ開催に伴う経済効果」報告書を示し、そこには6億500万円と出ていることを指摘し追及。同報告書の報告会に市長自ら出席していたことも市のホームページに出ていることも事実を示して追及しましたが、認めようとはしませんでした。効果が少ないという結果のために、隠したかったと思わざるを得ない市長の答弁でした。
また一方で財務部長は中長期の収支見込みについて「非常に厳しい財政状況と言える」と答弁しています。
経済効果、財政の見通し、事業費総額をすべて示してラグビー場整備費用の是非を判断すべきなのに、明らかにしない市長の態度は、無責任としか言いようがありません。
国保の引き下げ努力する 答弁引き出す
上原けんさくは、国保料の引き下げ、負担軽減を求めました。市民生活部長からは「来年度も保険料の引き下げが出来るよう、あらゆる努力と方策を講じる」と答弁がありました。
教科書採択
上原けんさくは、公民教科書が市教委自ら決めた採択方針「選定委員会より答申を受け採択する」とは違い、答申になかった教科書を採択していることについて、教育委員会の方針がどこで変更されたのか?など選定の異常さを追及しましたが、「公正かつ適正に採択された」と強弁する態度に終始しました。
野田市長 贈賄企業の口利き?
東大阪市立学校の耐震工事をめぐって、市の幹部職員が贈収賄事件で逮捕されるなど幹部職員の不祥事が相次いでいます。同事件は、賄賂を受け取ったとされる幹部職員が、学校耐震工事で市内の土木建築会社(キーマン)に便宜を図ったとされています。
日本共産党の質問で、このキーマンという贈賄企業が大阪府選出の参議院議員秘書と一緒に市長を訪れ、「地中熱システムの紹介」を受けたということが明らかになりました。(平成25年5月21日)
その後、5月31日に、野田市長は教育委員会に対し、地中熱システムを導入するよう求めています。結果、盾津東中学校体育館に地中熱システムによる空調が導入され、キーマンが下請けとして入っています。
またキーマンはこの間4回も市の地域福祉資金に寄付をし、野田市長が感謝状を贈呈しています。