★ 交響曲第一番 ホ短調 ★ ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団/指揮:ロリン・マゼール (2005/6/17 記)
「シベリウスの世界」へ入り込む第一歩となったのがこの曲です。 ある方のご紹介だったのですが、この曲を聴いたとたん「シベリウスって、こんなに美しい曲を作る人だったの?」と感動しました。(とても、あの怖そうな面持ちからは想像できない・・・・ 私が見た写真が悪かったのかも?) とにかく、私にとってはとても入りやすい曲でした。チャイコフスキーの影響を受けた作品とも言われてますから、その辺も馴染みやすかった理由かもしれません。
北欧特有の激情と叙情が交差し、フィンランド民族の精神も込められている作品という事で、時に力強く、時に幻想的な雰囲気を秘めた音楽が展開されています。
第1楽章のはじまりは孤独感漂うクラリネット演奏。ヴァイオリンによる第1主題が現れるのですが、何度も繰り返し出現する事もあってか、一度聴いたら頭から離れないほどとても印象的です。その後、幻想的な自由な音楽が展開されます。 第2楽章では静かで穏かな雰囲気を漂わせ、 第3楽章は荒々しく吹き荒れたかと思うと、ふっと優しい風が現れ、徐々に高まりをみせ、すっと終わります。 第4楽章のはじまりは何となく悲劇的です。その後、穏やかで優しいロマンチックな音楽が大きく広がり、激情と叙情が交錯しながら情熱的な音楽を作り上げています。
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