アジア雑貨を買おう!
それはバリから始まった
「やってみようかな?」
それは突然やってきた。
2001年の5ヶ月の長期旅行中、4ヶ月目のことだった。
インドネシア・バリ島・パダンバイのあるロスメンに泊まっていた時、
20年間アメリカのインディアンジュエリーや古着を商ってるヒトに出会ったことだった。

彼は東京でフリマやお店で商売をしていると言う。
米国公認会計士の試験に落ち、インドを2ヶ月旅した後バリに来ていた僕は、
帰国後就職が頭をよぎっていたところだった。
もともと
日本と海外との2重生活を夢見ていた僕は、これをチャンスだと捉え
「やってみよう」と思ったのだ。
あと1ヶ月を仕入れに変えよう。そう思った僕は、パダンバイから
ウブドに戻り
土産物屋の店を片っ端から入って値段を聞きまくった。

「仕入れるならスカワティがいいよ。ビジネスプライスで聞いてごらん。」

彼からの一言アドバイスだった。この言葉が仕入れを始めた僕の
唯一のヒントだった。
スカワティ。。。。どこだ???

旅行者には耳慣れない地名だ。地球の歩き方にはほんの少しだけ紹介されている。
僕はなんとか場所を確認し、
ベモ(公共ローカルミニバス)に乗って行ってみた。

すげーーー
すごいヒトだった。そこには市場があり
活気と熱気があった。
パサール・スニ(芸術市場)と、高尚なものでもなく早い話、お土産物市場だ。
手前には食料品市場がある。周りには目つきが
ヤンキーなバリ犬、サロンを巻いた太った
おばちゃんたち
、闘鶏用の軍鶏を持った痩せたじいちゃんたち、道端の溢れんばかりの果物の
食べかす
タバコをふかすおやじたち、頭に籠を載せ背筋をピンとしたおねえちゃんたち
ありふれたバリの風景だ。どこでも見れる。
しかし、遠くに
カラフルな布地が見えてくる。籐のかごやTシャツ、ズボン

あったあった。
店先まで満載の土産物。すごいなこの量。
「ハロー」満面の笑みでお店のヒトがやってきた。
「えーー、ブラパ イニ?(えっと、これなんぼ?)」
僕は木彫りのネコを指さした。
「ティガリブー(3000ルピアやで)」
安い!ウブドの土産物屋では5000ルピアで売っている。
しかし、ここは
ポーカーフェイスで臨んだ。
「マハール!ブラパ ハルガ ビジニス?(たけぇーよ。卸価格はいくらやねん)」
「ハルガ ビジニス?・・スリブー(卸ねー、1000ルピアよ)」

げげげげ。まじすか。

魔法の言葉でした。ハルガ ビジニス
この国インドネシアでは、卸に対してもミニマムロットがないところが多く
極端、一つからでも卸価格で買えちゃいます。
しかし、それは
見本という意味で、今後卸の付き合いをする暗黙の了解のようなものです。
この時僕は、
11個20000ルピア(280円)の最初の仕入れをした。
ビジネスプライスと言いつつ、一種類に1個づつ買ってたったの11個。
それを
笑顔で売ってくれたこの店には感謝だった。
300円弱の仕入れでも、売れるか売れないかはまったくわからず
期待と不安でウブドのロスメンに帰ったのは覚えている。

毎日お店を周り値段を聞く。友達になる。
この繰り返しを続けた。

その後
バンコクに戻り、帰国前にウィークエンドマーケットで仕入れた。
ここはあまりにも有名なところだが、少し説明をすると
チャットチャックという場所にある週末だけ開催される産地直送激安の
なんでもマーケット
だ。店舗数は1万軒以上、来場客は一日10万人
半端じゃない。しかも、
冷房は一切ご無用の蒸し蒸しマーケットでもある。

しかーし、
モノは安い。バンコク市内はもとより夜行バスでチェンマイやイサーンの
田舎から村で作った雑貨や布やアクセサリーを持ち込んでの
直売だ。
中間流通が入っていない分安くなるのは当然。
東南アジア中の物が集まるといっても過言ではない強力な市場である。

ここですごく可愛いキャンドルがあったので仕入れた。
すべて一品モノの
POPなアロマキャンドルだった。

帰国の際にバックパックだけでは入りきれず、バリで買った
スーツケースだけでも
入りきれずになったので、バンコクでも新しくケースを買った。
バリとバンコクで合計2万円スーツケース2個分の最初の仕入れは終わった。

備考:帰る日の前日、2001年9月11日ニューヨークのテロが起こった。
幸いにも僕の乗る飛行機は
キャセイだったので、無事に飛んだ。
アメリカ系の航空会社の便はすべてキャンセルだった。

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