慢性肝炎の治療タイトル

●慢性肝炎
慢性肝炎とは6ヶ月以上肝臓の炎症が持続するものを指しますが、その原因がウイルスによるものということが前提とされています。
B型肝炎やC型肝炎は慢性化すると肝硬変へと進行しやすくなります。そして割と高率に肝ガンを発症することがあります。B型肝炎は慢性肝炎のうちから肝ガンを発症(2階級特進)することがありますが、C型肝炎ではまず肝硬変となってからの発症となります。現在ではB型肝炎のキャリア対策が進み、肝ガンの80%以上はC型肝炎からのものです。
このように病気が進んでいくのはウイルスが体の中に居続けるからです。そのため慢性肝炎の治療の目標はウイルスを撲滅することにつきます。
●一般的治療
ウイルスをやっつける第1番の方法はインターフェロン治療ではありますが、肝機能(GOT,GPT)を出来るだけ正常に保つことで肝炎の進展を押さえることは可能です。グリチルリチン製剤(強ミノなど)の注射液、ウルソデスオキシコール酸(ウルソ)、肝庇護剤、小柴胡湯などの漢方薬などが使われています。
●特殊治療
特殊治療は専門医のもとで行うものです。
B型慢性肝炎の治療
まずインターフェロン治療がトップバッターです。ステロイド離脱療法を併用する方法もあります。
2000年11月からはラミブジン(ゼフィックス®)も選択肢の一つに加わりました。
ステロイド離脱療法は免疫を押さえておいてからそれを解除します、そのため肝炎が一時的に悪化することがあり十分な経過観察の下で行う必要があります。
ラミブジンは長期の服用が必要です。この薬にも変異ウイルスの問題や中止後の肝炎の悪化の可能性などがあります。実際にはこれらの治療法を組合せてウイルスに対処していきます。
C型慢性肝炎の治療
やはり第1番の方法はインターフェロン治療です。
C型慢性肝炎はウイルスの量やタイプによりインターフェロンの効果には差があり、セロタイプが2型でウイルス量が少ないと良く(8割の人はウイルスを排除)効きます。しかしセロタイプが1型でウイルス量が多いとあまり効果は期待できません(ウイルス排除は1割もない)。
しかしリバビリン(レベトール®)という薬とインターフェロンの併用療法で治療効果を高めることが可能になっています。
インターフェロン
元来インターフェロンはウイルスによる病気に罹った時に体の中で作られるもので、ウイルスを排除する働きがあります。インターフェロン製剤の効果を高めるため新しい製剤が開発されてきています。
今までのインターフェロン製剤の効く所を集めたようなコンセンサス・インターフェロン(アドバフェロン®)が使えるようになり、
またペグ・インターフェロンも実用化されました( Peg IFN :ポリエチレングリコールを付けて長く効くようにした製剤でかなり効果が期待出来そうです)。

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