こねる準備(粉もんを扱う極意)

粉は山形にして穴を開けてそこへ水を注ぎ込む、それとも水のなかに粉をふり入れる、別にどっちでもよろしい!なんて勝手なことを言っています。本にはよく二通りの方法が書いてあります。
その1
パン種を別ボウルに水でよくとかしておき、粉と副材料を混ぜてからこねていく。
その2
粉と水だけを先に混ぜておき、パン種と同じくらいの固さにして、一緒にする。これは生地をなじみやすくという配慮はわかるのだけどめんどくさい。私は、ぬーぼーやから前者ですワー、一気に混ぜても丁寧に気遣いすればちゃんとできます。しかし、天然酵母の生地はだれやすく、どちらかと言うとベタベタしています。ドライイーストのパンのようにツルツル、スベスベでないばかりか伸びたりしないところが全然違います。ですから、手にもつきやすいしボウルにつきやすいです。
『粉ものの極意』としてピーンときたのは、テレビで見た讃岐うどんの巨匠のこね方でした。最初にこねるとき水を触ってはいけないのです。常に粉だけを触るようにするのです。そうすると生地がぽろぽろとしてきて最終的にまとめやすくなり、まとまった生地はボウルにつきません(でした!)。何も考えずにこね回した時はボウルにベタベタ。これって、そば・うどん・パイ生地・パン生地、どれをとっても粉もんには共通の工程であると思い当たりました。うまくやれる人、やれない人、何処で差がつくのかと言えば案外こんなにささいなことだったのかも知れません。

本こね

インスタントドライイーストを使ったパンは約500回叩くのが良いとか、高い所から降り下ろすようにして叩き付けたりとビヨ〜ンと伸ばしてはまとめる作業なのですが、そんな派手なパフォーマンスは天然酵母パンには一切必要ありません。お蔭で家族が寝ていたって「うるさい!」て言われることなく好きな時間にこねられます。生地が痛みやすいので優しく折り畳んでは押し付けての繰り返しを、手早い人なら10分でも良いと思いますが私は手がゆっくりなので15分かけています。生地の量が多ければ20分にしています。優しくする理由は、天然酵母はイーストより力が弱いのと国産小麦粉は外国産のものより粘りの元グルテンというものの繊維の長さが短くて絡みつきにくいため、パンを膨らますのに必要なガスを保有しにくいからです。油脂類はこねあがりの5分前に、フルーツなど混ぜ込む時は最後に入れます。

一次発酵

こねてまとめた生地をボウルに入れラップをかけて2倍以上になるまで発酵させるのですが、私はボウルに油脂を使いません。どうせベタベタした生地だし油脂を塗っても塗らなくても多少はくっつくんです。発酵が終わったら5本指でそおっとはがしています。手に勝る道具はないし、わざわざ酸化を速める油脂を加えることもありません。発酵にかける時間ですが、夏場はクーラーのない部屋とある部屋でも状況が変わりますし、冬場は暖房の入った部屋でもドアを開けると一気に気温が下がったりして発酵気温の目安があっても環境がそれぞれ違うので、ここはやっぱり発酵器を利用した方が温度管理が楽にできると思います。私も昨年やっと手に入れましたがこの発酵器はタイマーが1時間なのが難点。うちのパンの一次発酵にかける時間は2.5〜4時間なので何回もタイマーをかけ直さないといけませんが生地の状態が一目瞭然でありがたいものです。発酵器がないときはクーラーボックスにお湯の入ったコップやボウルを入れて温度管理してました。
初めての方は春から夏は温度管理が比較的楽なのでこの時期にパン作りを始めるのが良いかと思います。ついでですが一次発酵の時間が長いのでこの間に家事や仕事をします。

ガス抜きと分割

発酵した生地をボウルから出しスケッパーで分割します。優しく延ばして一ヵ所にまとめて丸くしていきます。(これでガス抜きは充分)大変難しいところですが、余りしつこくしないで良いということです。それから30分休ませます。その方が成形する時にもきれいにできるので生地を傷めないために多少いびつでも、あまり触らない気持でやる方がうまくいきます。結構、おデリケートな生地なんだなあ。

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